アストラッド・ジルベルト 2004/02/26掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
こういったマニア・アイテムが日本国内で紙ジャケット化されるとは、何とも考え深いものがありますね。誰もが知ってる、
アストラッド・ジルベルトの知られざる名盤
『NOW』が3月24日に24bitリマスターで紙ジャケット化(PVCP-8026 \2,100(税込))されます!! CD化される以前は、LPが高額で取引されていたこの珍盤。これは“買い”ですよ!!
アストラッドと言えば一般的には、
『いそしぎ』や『ゲッツ・オー・ゴーゴー』といったヴァーブ時代の作品が有名で、もちろんその時代の作品には歴史的な名盤が多いのですが、彼女が単なるボサ・ノヴァ・アイドルを超えた70年代の諸作、とりわけCTIにおける作品の音楽的な広がりこそが、ここまで僕等のような熱心なファンを惹き付ける彼女の魅力になっていたわけかと思う次第。そんなファンにとって、ソウル・ジャズ・サックスの
スタンリー・タレンタインと共演した、メロウな傑作フュージョン
『ジルベルト・ウィズ・タレンタイン』(写真)は最高の名盤として愛され続けていますが、今回の『NOW』は、その『〜ウィズ・タレンタイン』の前、1972年にニューヨークのパーセプションにて吹き込まれたもの。・・・とは言え、メンバーは以降、大活躍する
アイアート・モレイラ以下、
ロン・カーター、
ビリー・コブハムなどなど、CTIブレーンのミュージシャンが多数参加しているので、聴き逃し厳禁なわけですね。しかもCTI作品ほど洗練されていない、ワールド・ミュージックとしての土着感が絶妙な塩梅で残っているので、そのサウンドは実にユニーク!! 必聴の名盤なのです。
01.ジギ・ジギ・ザ
02.メイク・ラヴ・トゥー・ミー
03.バイァウン
04.タッチング・ユー
05.ジングル
06.テイク・イット・イージー・マイ・ブラザー・チャーリー
07.ホエア・ハヴ・ユー・ビーン
08.ジェネラル・ダ・バンダ
09.ブリッジス
10.デイブレイク
エウミール・デオダートのアレンジ・センスが光輝く1曲目の「ジギ・ジギ・ザ」からして最高の名曲揃い!! 日本が誇るアンニュイな親指姫、
カヒミ・カリィもカヴァーした「テイク・イット・イージー・マイ・ブラザー・チャーリー」なんかを聴くと、“あぁ、アストラッドには、こういうカッコ良さがあるんだなぁ”と納得することでしょう。これからの季節にピッタリのアルバムなので、ぜひぜひお求め下さい!!