さる10月26日(日)、〈第27回東京国際映画祭〉と円谷プロダクションのコラボレーションによるスペシャル・イベント〈『ウルトラセブン』HDリマスター2.0 〜円谷プロ特撮への誘い〜」〉がTOHOシネマズ日本橋にて開催。『ウルトラセブン』の
Blu-ray BOX発売を記念したジャパン・プレミアとスペシャル・トークショーが実施されました。
会場では、新規リマスターによって超高画質となった『ウルトラセブン』から「ウルトラ警備隊西へ」の前後編の2話を上映。さらに、モロボシ・ダン隊員役の
森次晃嗣、アンヌ隊員役の
ひし美ゆり子、アマギ隊員役の
古谷 敏、
満田かずほ監督、そしてセブンの大ファンという
樋口真嗣監督を交え、撮影当時の貴重なエピソードが語られました。
印象深い回については、「作品すべてが子供みたいな存在なので難しいですが、〈ノンマルトの使者〉は印象に残っている。最初の原稿が面白くなかったんです。そこからどういうわけか、面白くなりました。偶然の産物で生まれたのが〈ノンマルトの使者〉ですね」(満田)、「やはり最終回と、〈ノンマルトの使者〉などが思い出深いです。最終回の自分が宇宙人だとアンヌ隊員に白状するシーンも、キリヤマ隊長に言ってもロマンティックじゃないじゃないですか。涙が出るシーンが多かったですね」(森次)、「当時16歳の松坂慶子さんをよく送り迎えしていた〈悪魔の住む花〉かな(笑)」(古谷)、「私が出演していない話が何話かあるんですが、その回は思い入れはないですね(笑)。セリフが少ない回も喜んでいたわよ。ダンは大変でしょうけど。私の髪型が長くなったり、短くなったりしていたと思うんですけど、あのウィッグは私の自腹で購入したものなんですよ。1回分の撮影のギャラが飛んじゃったわ(笑)」(ひし美)と、それぞれが思い出と共に披露。
また、フルハシ隊員こと
毒蝮三太夫からのビデオ・メッセージも公開され、「皆、年も取って、アンヌもシワが増えたな!」など、さすがの毒舌で会場を沸かせる場面も。
森次晃嗣はイベントに寄せて、「いつも応援ありがとうございます。撮影当時はこんなに長く愛される番組になるとは、思ってもみなかった。自分たちが地球上からサヨナラしても、人気は続くんだろな。僕にとって代表作と呼べる作品。美しいブルーレイの画質で、『ウルトラセブン』を楽しんでほしい。当時『ウルトラセブン』は25年後の世界を想定して作られたが、時代を先見していた。ただ、電話だけはダイヤル式なんですよね。緑とか兵器とか同じ人間がなぜ世界で仲良く出来ないかなど大人向けなストーリーだった。放送当時には理解できなかった子供が、再放送で“こういう話なんだ”と理解したんじゃないかな。円谷英二さんの想いが詰まった、キリヤマ隊長が最終回で残した“地球は地球人で守れ”というセリフなど、作品に込められたメッセージを感じてほしい」と、コメントしています。
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