近年、音楽だけにとどまらず近代アートとのコラボレーションを積極的に行ない、
フリッツ・ラング『メトロポリス』への新たなサウンド・トラックや、パリ、ポンピドゥーセンターにおけるフューチャリズム展に唯一の生存アーティストとして作品を提供する
ジェフ・ミルズ(Jeff Mills)。
テクノ / エレクトロニック・ミュージックによる音楽表現の可能性を拡大し続ける彼が、
ジョン・ケージから
リッチー・ホウティンに至る現代ミニマル・ミュージックに造詣が深く、デトロイトのElectrifying Mojoのドキュメンタリー作品『The Colours of the Prism, the Mechanics of Time』でも知られるフランス人映像作家、ジャクリーヌ・コーとタッグを組んで今年発表した映像作品『Man From Tomorrow』(XECD-1132 3,900円 + 税)が、12月17日(水)に日本500枚限定DVD + CDの2枚組でリリースされます。
アーティスティックでエクスペリメンタルなこの映像の中には、ジェフ・ミルズの考えるテクノのあり方、音楽制作の過程、彼の想像する未来、また、大観衆の前でプレイする際に感じる不思議な孤独感(「One Man Spaceship」で表現しようとした宇宙における孤独感に通じるものでもある)などのすべてが凝縮されると同時に、テクノ・ミュージックの醍醐味を、DJイベントとは異なったスタイルで表現する試みで制作された作品。まさにジェフ・ミルズの創造性・実験的精神をあますところなく体現する作品です。
今年2月にパリのルーブル美術館オーディトリアムでワールド・プレミアを行なった後、ニューヨーク(Studio Museum of Harlem)、ベルリン(Hackesche Hofe Kino)、ロンドン(ICA)と上映を重ね、その後、京都、東京でも上映された本映像作品を、ジェフ・ミルズによるサウンドトラック(16曲中12曲が未発表曲)を収録したCDとともにパッケージ。日本限定特典としてジェフ・ミルズによるサイン入りポスターも封入されます。
なぜジェフ・ミルズが音楽を作るのか、テクノとは何のために存在するのかという疑問の答えを解き明かす映像による旅路。エクスペリメンタルな映像美に彩られた斬新なスタイルのアート・ドキュメンタリー・フィルム作品です。