新作アニメの公開も控え、ますます盛り上がる『ムーミン』。その物語の中でも“名作のひとつ”と言われている「ムーミン谷の彗星」を原作に、1978年〜82年にポーランドで制作・放送されたパペット・アニメーション版が、来年の2月6日(金)に
DVDとなって発売。また、1月31日(金)より開催される〈トーキョーノーザンライツフェスティバル2015〉(北欧映画祭)にてプレミア上映(2月9日 14:00〜 / 2月11日 11:30〜)、2月28日(土)には東京「シネ・リーブル池袋」で劇場公開されることが決定しました(全国順次公開予定)。本作の主題歌は、長年ムーミンのファンだったというアイスランドの歌姫、
ビョーク「The Comet Song」。DVDには特典映像として、ビョークのムーミン仕様のミュージック・ビデオも収録されます。
ムーミン・シリーズ2作目として1946年に刊行された「ムーミン谷の彗星」は、1914年生まれの
トーベ・ヤンソンが数度にわたる戦争を体験する中で執筆され、何度も推敲を重ねたという作品であり、ムーミンとスナフキン、スノークのお嬢さんが初めて出会うという、ムーミン谷のお話の中でも、とても重要な作品です。
とてつもなく大きな災害、不安な出来事に襲われそうになった時に、どのような行動をとるのか? 「ムーミン谷に彗星が衝突してしまうかもしれない」そんな時、ムーミン谷の面々は、それぞれ違った行動をとります。怖いものから目をそらす者、本当に怖いことが起きるのか確かめようとする者、さまざまな行動をとるキャラクターたちの姿に、つい自分を重ねてしまうかもしれません。
そして今回DVD化されるパペット・アニメは、制作陣が何度もトーベのもとを訪れ、またトーベ自身もポーランドにおもむき制作・監修に深くかかわったと言われる作品。制作から約30年が経った2010年に再編集され、カンヌの映画マーケットでお披露目されましたが、その後日本で公開される機会はなく、ファンの間では“幻の作品”とされていたもの。
恐ろしく美しく、豊かな色彩で作りこまれた背景に、丁寧に作られた小物、主にフェルトで作られたパペットが印象的(ムーミンのパペット作りや、ムーミン谷のジオラマ作りに没頭していたというトーベと、パートナーであるトーリッキ・ピエティラが自ら作ったパペットを参考にして作られたもの)、トーベ自身がとても愛していた作品と言われています。
日本でのDVD発売にあたり日本語吹替え版も制作され、TVアニメ『楽しいムーミン一家』のメインキャストが勢ぞろい。ムーミンに
高山みなみ、ムーミンママに
谷 育子、ムーミンパパに
大塚明夫、スニフに
中尾隆聖、スナフキンに
子安武人、そしてナレーションは
白鳥英美子がつとめ、ムーミン谷が生き生きとよみがえります。