毎年4月の第3土曜日に全世界同時で開催されている〈RECORD STORE DAY〉。街の小さなレコードショップの急激な減少をうけて〈レコードショップに出向き、レコードを手にする面白さや音楽の楽しさを共有する〉ことを目的に2008年にキックオフされて以降、日本でも年々参加店舗/アーティストが増加。昨年も大きな盛り上がりを見せ、名実ともに年に一度の祭典となってきています。
これまでアメリカでは
メタリカや
オジー・オズボーン、
イギー・ポップといった錚々たるメンバーがアンバサダーを務め、〈RECORD STORE DAY〉の認知や活動に貢献してきました。4月18日(土)の開催となる今年も
デイヴ・グロールの就任が決定したばかりですが、〈RECORD STORE DAY JAPAN 2015〉では、昨年の
後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)に続き
ROY(
THE BAWDIES)のアンバサダー就任が発表されました!
毎年数多くの限定盤がリリースされるRECORD STORE DAY。今年はどんなラインナップになるのでしょうか。
■ROY(THE BAWDIES) コメント
レコードというモノは本当に味わい深いものです。
針を落とした瞬間に、録音された当時の空気感までが音ともに伝わってくるような温かさを感じることが出来るんです。まさに「アナログ盤」だと思います。
僕は18歳の時にTHE SONICSという1960年代のアメリカのガレージ・バンドに出会い、憧れ、THE BAWDIESを結成しました。そしてTHE SONICSのルーツである1950年代のリズム&ブルーズを掘り下げていく事でレコードと出会いました。
僕が夢中になったリズム&ブルーズ、ソウル・ミュージックの世界は、入り口は広いけど、奥にいけばいくほど深くて、深すぎて、本当に濃い世界でした。
僕は掘り下げれば掘り下げるほど、より濃いモノを求めていくようになり、その結果7インチレコード、シングル盤の世界へ辿り着きました。
当時、LP(今でいうアルバム)を出すことのできたシンガーは一握りの大スターなわけで、それ以上にシングル盤数枚で消えていくシンガーは星の数ほど存在しました。そのほとんどが歴史の中に埋れていて、一般的には知られることのできない無名のシンガーや作品達です。
そんな無名のシンガーの歌声は、感情が振り切れ過ぎて、濃過ぎるために一般受けしなかったものや、不器用でテクニックより情熱が先行し過ぎて荒削りなもの、とにかく人間臭さ200%な魅力が詰まっているのです。僕は、その「感情が爆発した人間臭い」音楽に完全に魅了されてしまいました。
そんな作品達の中には、シングル盤のレコードでしか聴けないものも沢山ありますし、彼らの魂が宿っているように感じるからこそ、実際に自分がその一枚を手に入れた時の喜びは大きいのだと感じます。そして、それは僕が一生かけても聴ききれないほど無数に存在しています。
だから僕は今日も海の底に埋れた宝物を見付け、掘りおこすようにワクワクドキドキしながらレコードショップに通うのです。
レコードとの出会いが、僕の人生をキラキラと輝かせてくれた。
レコードストアデイには、そんな素晴らしい出会いのきっかけが満ち溢れていると思います。