フォクシーズ・イン・フィクション 2015/02/17掲載(Last Update:15/02/18 18:12)
かつてPitchforkにて「
アトラス・サウンドの『ロゴス』の続編を、待ち切れずに自分で作ってしまったようだ」と絶賛された
フォクシーズ・イン・フィクション(Foxes In Fiction)の2010年の1stアルバム『Swung From the Branches』(ARTPL-060 1,900円 + 税)。当時はデジタルのみでのリリースだったこのアルバムのヴァイナルでの発売が決定したのにあわせ、日本でのみ3月11日にCDが発売されます。
フォークシーズ・イン・フィクションは、カナダのオンタリオ州トロント出身で現在はブルックリンで活動しているWarren Hildebrandによるソロ・プロジェクト。
オーウェン・パレットが全面参加した昨年の最新作
『オンタリオ・ゴシック』も話題となった彼が、自身のレーベル、Orchid Tapesの第一弾として2010年にデジタルのみでリリースしていたのが『Swung From the Branches』です。
ディアハンターの「Tape Hiss Orchid」という曲目から名前を取り、自らのレーベル名をOrchid Tapesにしたことからも分かるように、
ディアハンターのフロントマン、ブラッドフォード・コックス(=アトラス・サウンド)に多大なる影響を受けて本作を制作しています。このアルバムはインディペンデントなセルフ・デジタル・リリースでありながらネット上で話題となりました。
霞がかった浮遊するシンセやギターのレイヤーと、ゴーストリーなヴォーカル、そしてシンプルな打ち込みビートを交えて展開されるアンビエント〜ドリーム・ポップは当時の彼の心象風景を巧みに音像化しており、メランコリックで美しく、聴き手をいやおうなしに引き込んでいく。アトモスフェリックなアンビエントからカラフルでミニマルな展開、琴線に触れるメロディに彩られた儚い歌ものドリーム・ポップまでが多彩に盛り込まれた渾身の19曲。日本盤にはさらにボーナス・トラックを加えた計22曲を収録しています。