大ヒットを記録した『アナと雪の女王』を筆頭に、名匠
クリント・イーストウッドがフォーシーズンズの物語を彼らの音楽と共に描いた『ジャージー・ボーイズ』、
入江 悠監督がメガホンをとった青春ロック・ムービー『日々ロック』など、2014年の映画業界を彩った“音楽”というキーワード。2015年も、ブロードウェイ・ミュージカルでも知られる『ANNIE / アニー』、渋谷すばる主演の『味園ユニバース』など、音楽をフィーチャーした作品が続々と公開される中、春〜初夏に注目したいタイトルをいくつかピックアップしてお届け。
まずは4月17日(金)公開、2月に発表されたアカデミー賞にて助演男優賞(
J・K・シモンズ)、編集賞、録音賞と、3部門を受賞するという快挙を成し遂げた『セッション』(写真)。一流の音楽家を目指し音楽大学に入学した主人公が“伝説の鬼教師”と出会い高みを目指す、究極の師弟関係を描いたもの。浴びせられる罵声、仕掛けられるワナ、じわじわと精神が追い詰められていく、狂気のレッスンに果てにたどりつく結末とは――。
マドンナやコービー・ブライアント、
ブルーノ・マーズや
アーノルド・シュワルツェネッガーなど海外セレブの間でも評判を呼んでいる本作、オフィシャル・サイト(
session.gaga.ne.jp)には
佐野元春、
中村達也、
金子ノブアキら音楽界のトップ・アーティストから、俳優の
斎藤 工、映画パーソナリティの
LiLiCo、さらには国民的漫画『ガラスの仮面』の作者である
美内すずえ、2014年〈本屋大賞〉を受賞した『村上海賊の娘』作者の和田 竜など、各界より錚々たる顔ぶれが感嘆のコメントを寄せています。
続いては5月29日(金)公開、個性豊かなアカペラ部のメンバーたちが織りなす友情やプライド、成長を描いたガールズ・ムービー『ピッチ・パーフェクト』。
――音楽好きでDJを目指しているベッカは、親の勧めで嫌々ながらも入学した大学で、ひょんなことからガールズアカペラ部に入部することに。個性は豊かだがバラバラなチームメイトたちとともに大会を目指すことになったベッカは、時に周囲と衝突しながらも次第に友情を育ませていく――。ブロードウェイ・ミュージカルで舞台を踏んだ経験をもち、『イントゥ・ザ・ウッズ』や『ラスト5イヤーズ』といったミュージカル映画への出演も続くアナ・ケンドリックが、主人公“ベッカ”を演じています。ロックやR&Bなど、ヒット・チャートを飾る最新ナンバーを独自にアレンジする、いまのアカペラ・シーンの盛り上がりも体感できる逸品。
5月30日(土)に公開されるのは、『ジェームス・ブラウン〜最高の魂(ソウル)を持つ男〜』。製作には
ミック・ジャガーも名を連ねる本作、
マイケル・ジャクソン、
プリンス、そしてブルーノ・マーズら現代の若手アーティストにも、今なお多大な影響を与え続ける“
ジェームス・ブラウン”について、幼少時代の極貧の生活から、才能だけを頼りに頂点を目指し、ついには20世紀最高峰のエンターテイナーとなった彼を影となり支え続けた親友ボビー・バードとの友情、実母との人間ドラマなどを描いたもの。
上記作品のほかにも、『JIMI:栄光への軌跡』(4月11日公開)、『アナと雪の女王 / エルサのサプライズ』(4月25日公開)、『スライ・ストーン』(5月16日公開)など、春〜初夏にかけて公開が続く音楽映画。このムーヴメントはまだまだ続く模様です。
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■『セッション』
2015年4月17日(金)TOHOシネマズ新宿他全国順次ロードショー
監督・脚本: デイミアン・チャゼル
出演: マイルズ・テラー / J・K・シモンズ / メリッサ・ブノワ
配給: ギャガ
提供: カルチュア・パブリッシャーズ / ギャガ