約8年ぶりにアコースティック・トリオでレコーディングした新作、自身が敬愛するアーティストの楽曲を取り上げたという
『カヴァード(COVERED)』が発売となった
ロバート・グラスパー(Robert Glasper)。現在来日中の彼ですが、早くも9月に次の来日公演が決定。日本上陸を果たす〈Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN〉(9月27日開催、会場: 横浜赤レンガ野外特設ステージ)へ出演、また、ブルーノート東京での公演も予定されています。
“原点”ともいうべきアコースティック・ピアノへ回帰。
フランク・シナトラから
ビースティ・ボーイズまで、数多くの名作を生んだ伝説の「キャピトル・スタジオ:スタジオA」で繰り広げられたスタジオ・ライヴを収録した『カヴァード』。盟友
ケンドリック・ラマーから
レディオヘッドまで「あらゆるミュージック・ファンを満足させられる」という自信が表れた選曲となっています。
メンバー構成は、これまで2枚の作品を一緒に作ったオリジナル・トリオ。「僕はオリジナル・サウンドにこだわっている。オールスター・アルバムみたいなものは個人的にそんなに好きではないんだ。レブロン・ジェームズ(NBA)がチームに5人いるみたいなものだよ、そんな形で勝ちたくはない。僕の仲間は、それぞれベースとドラムにおいて一番好きなミュージシャンなんだ。一緒に音楽を奏でていてすごく気持ちがいいんだ」と語る“盟友”ともいうべき顔ぶれに。
また、ケンドリック・ラマー「アイム・ダイイング・オブ・サースト」のカヴァーでは、グラスパーの6歳になる息子Rileyとその友人たちが参加しており、最近多発している白人警官に撃たれてしまったアフリカン・アメリカンの犠牲者たちの名前を言っているのだとか。「今何が起こっていることかを自身の作品でも表現したかった」「父となった今、この子たちも大きくなった時に同じようなことが起こりうるのは嫌だ。みんな心に愛を持ち、変わらないといけない。そうでない限りこれは止まらない」と、グラスパーは語っています。
(C)Don_Q_Hannah