現代フランスを代表するピアニストのひとり、
アレクサンドル・タロー(Alexandre Tharaud)が、
バッハによる鍵盤音楽の金字塔に満を持して取り組んだアルバム
『J.S.バッハ: ゴルトベルク変奏曲』(WPCS-13262 2,600円 + 税)が10月21日(水)にリリースされます。
タローは1989年、ミュンヘン国際コンクールにおいて第2位を獲得して以降、国際的な演奏活動を展開しているピアニスト。近年ではハルモニア・ムンディやエラート(旧ヴァージン・クラシックス)のアーティストとして、
ラヴェルや
クープラン、
ショパン、
サティ、J.S.バッハらによる作品の録音を行ない、ヨーロッパの主要音楽誌上で絶賛を博しています。若手作曲家への委嘱による意欲的なプログラムでも注目を集め、2007年1月に行なった来日公演では聴衆や評論家の賞賛を集めました。
激務のために不眠症に陥っていたカイザーリンク伯爵の“眠れない夜を慰めるための曲”というリクエストにより作られた、“アリアとその変奏”で構成される「ゴルトベルク変奏曲」。バッハによる『クラヴィーア練習曲』の最終章でもあり、バロックから古典派につながる架け橋ともなるような構造美にあふれる佳曲です。もともとは二段式の鍵盤を持つクラヴィーアで演奏されることを前提に作られたこの作品には、ピアノでの演奏が難しい変奏も含まれていますが、タローは独特のリズム感と鋭敏な感性をもって作品に対峙。すべてのピアノ音楽ファンに愛される「ゴルトベルク」に新たな光を当てています。
■2015年10月21日(水)発売
『J.S.バッハ: ゴルトベルク変奏曲』WPCS-13262 2,600円 + 税
[演奏]
アレクサンドル・タロー(p)
[収録曲]
J.S.バッハ: ゴルドベルク変奏曲 BWV988
[録音]
2015年2月22〜27日 エクス=アン=プロヴァンス“ダリユス・ミヨー音楽院”