現代音楽を代表するフランスの作曲家で、世界的な指揮者としても活躍した
ピエール・ブーレーズ(Pierre Boulez)が、長年を過ごしたドイツ南西部の保養地バーデン・バーデンで5日に死去しました。90歳でした。
20世紀を代表する芸術家であるブーレーズは、最先端の科学・音響技術などを作曲や演奏の世界と結びつけて現代音楽の潮流を作り、1989年に第一回〈高松宮殿下記念世界文化賞〉音楽部門を、2009年には京都賞を受賞。指揮者として
BBC交響楽団の首席指揮者や
ニューヨーク・フィルの音楽監督を歴任したほか、パリに創設されたIRCAM(音響・音楽の探究と調整の研究所)の初代所長に就任、同時期に現代音楽のアンサンブル“
アンサンブル・アンテルコンタンポラン”を創設するなど、作曲家 / 指揮者して活躍するばかりでなく、教育者、さらに現代音楽の擁護者として20世紀音楽の発展に貢献してきました。