いじめ、不登校、非行といった実体験を赤裸々に綴るスタイルで注目を浴びている大分出身のシンガー・ソングライター“
ななみ ”が、3月2日に最新ミニ・アルバム
『桜』 をリリース。4月3日(日)より放送がスタートするTVアニメ「機動戦士ガンダムユニコーンRE: 0096」(テレビ朝日系)では、SawanoHiroyuki[nZk](澤野弘之)によるエンディングテーマ「Next 2 U-eUC-」にゲスト・ヴォーカルとして参加することも決定しています。
ななみは2014年10月にシングル
「愛が叫んでる」 でメジャー・デビュー。インディ時代からの代表曲でもある同楽曲のミュージック・ビデオはいじめをテーマに制作されており、本人の体験を基にした内容であることから多くの共感と支持を集めています。
ななみは今後、東京・渋谷 duo MUSIC EXCHANGEにて対バン形式のライヴ・イベント〈nanami and shibuya duo presents「ALIVE 2016」〉を4月より3ヶ月に亘り開催。4月1日(金)は
戸渡陽太 と
古澤 剛 、5月12日(木)は
いであやか と
あいみょん 、6月23日(木)には
NIKIIE 、
小林未郁 との共演が発表されています。また、『桜』の発売を記念したインストア・イベントも各地で決定。詳しくはオフィシャル・サイト(
73music.jp )にてご確認ください。
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[ななみ] ななみが2013年7月にインディーズからリリースした楽曲「愛が叫んでる」は、のちにメジャーデビューシングルの表題曲となった。「愛が叫んでる」のPVは制作されたが、これは彼女の実体験がベースになっている。ななみは中学時代にいじめにあっていた。入学式の前に上級生に脅されたり、机の中にゴミを入れられたり……。そこに両親の離婚という事件が加わり、彼女は引きこもりになる。「なぜ自分だけがこんな目に遭うんだろう?」という思いの中、彼女は生きているのに生きていないような感覚で約半年をひたすら自室で過ごした。 そんな変化のない日々を動かしたのは音楽だった。初めはYouTubeやニコニコ動画で好きな曲を何気なく聴いていた。だが音楽は徐々にななみの心を動かした。好きな曲がななみに希望を与えてくれた。そして自分も歌を歌いたいと思えるようにまでなった。そしてななみは母のサポートの下、中学時代の後半から歌手を目指す。 もちろん順風満帆なスタートではなかった。歌手を目指しているのがクラスメートにバレるとからかわれた。「愛が叫んでる」のPVのようないじめも経験した。しかし彼女は「今に見てろ」と負けなかった。たくさんのオーディションに参加してたくさん落ちた。だがオーディションは楽しかった。審査員から評価されたからだ。学校生活ではほとんど得られなかったものを音楽に見出すことができた。 また彼女自身もまっすぐに音楽の道には進めなかった。音楽活動を優先するため高校進学をしなかったことで、徐々に非行に走ってしまう。17歳頃になると地元のコンビニで毎晩のように不良仲間とたむろした。家に帰らないことも多かった。そんな不規則な暮らしを続けていたことで、ななみは身体を壊してしまい約1ヶ月の入院を余儀なくされた。もともと集団行動が苦手な彼女は当初病院の大部屋暮らしになじめなかった。同室のさまざまな年代の女性たちともできるだけ関わり合いを持ちたくなかった。だが命のやり取りを日常的にする病院という空間は、彼女に気づきを与えた。不登校になった、ヤンキーになった、それらはすべて現実から逃げたかったからだ。しかし逃げ場があったからこそ、自分は生きることができた。自分が歌う意味はそこにあると思った。自分が誰かの逃げ場になれるなら。いじめ、両親離婚、引きこもり、不登校、非行……、自身のすべての行いも過ちを受け入れよう、そう思えた。退院する頃には大部屋での入院生活も苦にならなくなっていた。