オランダ在住で、日本とヨーロッパを中心に活動するチェンバロ奏者の
天野乃里子が、
J.S.バッハの「ブランデンブルク協奏曲第5番」およびJ.S.バッハ最後の弟子ゴルトベルクが遺した「チェンバロ協奏曲ニ短調」をプログラムに据えたコンサートを5月5日(木・祝)東京・上野 東京文化会館で開催します。チェンバロ協奏曲ニ短調は、2014年に天野の演奏によって日本初演を果たし話題となった作品です。
天野は桐朋学園大学ピアノ科、慶応大学文学部美術科を卒業後、オランダとドイツで古楽を学んだチェンバロ奏者。フランス様式のスペシャリストとして、国内外で高く評価されています。
今回のコンサートで取りあげられるのは、J.S.バッハの作品と、バッハの名曲「ゴルトベルク変奏曲」の名前の由来となり、バッハの最後の弟子でもあったゴルトベルクの作品です。ゴルトベルクはバッハより42歳年下で、鍵盤奏者としても卓越した技術の持ち主だったと言われています。
バッハの息子たちにひけを取らないほど作品を遺し、29歳の若さでこの世を去ったゴルトベルク。「1750年代前半にすでに次代を先取りしているかの様式感で、見事な作品」と評されるものの、世界的にも演奏会で取り上げられる機会が少ない彼の作品を、バッハの典雅な音楽とともに楽しめるコンサートとなっています。