今年22歳の中国系アメリカ人コンポーザー・ピアニスト、
コンラッド・タオ(Conrad Tao)が、斬新な世界観で表現された『展覧会の絵』と現代曲からなるコンセプチュアル・アルバム
『ピクチャーズ〜展覧会の絵』(WPCS-13532 2,600円 + 税)を8月24日(水)にリリース。ワーナークラシックスの新人デビュー・シリーズ、“ライジング・スターズ”のひとりとしての登場です。
タオは、
レディー・ガガや
テイラー・スウィフトらが名を連ねた2011年の「フォーブス」誌“30 Under 30”(世界を変える30歳以下の30人)の音楽部門に、クラシックから唯一選出された早熟のマルチ・タレント。1994年、アメリカのイリノイ州に生まれ、ジュリアード音楽院、コロンビア大学などで学び、4歳で初リサイタルを開催。わずか8歳でモーツァルトの協奏曲K.414でコンチェルト・デビューを果たしているほか、ヴァイオリンでも受賞歴を誇り、2009年にはコンサートでメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲を演奏。同じコンサートでメンデルスゾーンのピアノ協奏曲第1番も演奏しています。また、コンポーザーとしては2004年以来8年連続で〈ASCAP Morton Gould Young Composer Award〉を受賞。
日本デビューとなる本作のテーマは“イメージ”と“記憶”。タオは「その2つがどのように、互いに影響しあうかについても表現してみました」とコメントしています。選曲は『展覧会の絵』を中心に据え、それを取り囲むように、タオが「もう少し最近作曲された音楽で、どこかスタイリッシュな感覚をもったもの」と語る
デイヴィッド・ラング、
武満 徹、
エリオット・カーター、そしてタオ自身が作曲した楽曲が組み合わされています。
皆様、こんにちは。コンラッド・タオです。
今年の8月に日本で私のニュー・アルバム『ピクチャーズ〜展覧会の絵』が発売されます!
このアルバムのテーマは、“イメージ”と“記憶”で、その2つがどのように、互いに影響しあうかについても表現してみました。
アルバムの中心に据えたのは、広く愛されているムソルグスキーの「展覧会の絵」で、この曲は管弦楽ヴァージョンとして認知度が高いですが、ここでは、オリジナルのソロ・ピアノ・ヴァージョンを収録しています。
じつは私が大好きなのは、冨田 勲氏のシンセサイザー・ヴァージョンだったりするのですが……。
『展覧会の絵』は、美しくて、異質な要素からなる作品で、個人的にも大好きな作品です。曲名のとおり、音楽の展覧会であり、ムソルグスキーが、突然亡くなってしまった友人の想い出を描いた作品で、精神的に差し迫った感覚と、深い悲しみに貫かれており、演奏家としてとても感動を覚えるとともに、惹きつけられます。
『展覧会の絵』を取り囲むように収録されているのは、もう少し最近作曲された音楽で、どこかスタイリッシュな感覚をもったものを取り上げました。デイヴィッド・ラングの「メモリー・ピーシズ」からの2曲は、やはり彼の友人のために書かれた作品です。
武満 徹、エリオット・カーター、そして私自身が作曲した楽曲も収録しました。
私が作曲した新曲「ア・ウォーク(フォー・エミリオ)」は、私の最初のピアノ教師で、2010年に亡くなったエミリオ・デル・ロザリオ先生のために書いたものです。
私のこのアルバムが、日本で発売されることに大変興奮しています!
とても楽しんで録音したものですので、皆様にもお楽しみ頂けることを心より願っています。――コンラッド・タオ