古楽界に新風を吹き込む新世代チェンバリスト、
マハン・エスファハニ(Mahan Esfahani)のアルバム
『現在も過去も』(UCCA-1101 2,778円 + 税)と
『J.S.バッハ: ゴルトベルク変奏曲』(UCCG-1748 2,778円 + 税)が9月7日(水)に同時リリース。9月10日(土)から9月16日(金)にかけては、東京および埼玉で全3公演の来日公演が予定されています。
エスファハニは、1984年テヘラン生まれ、ワシントンDC育ち、ロンドンを経てプラハ在住のイラン系アメリカ人チェンバリスト。スタンフォード大学で音楽学と歴史を学び、チェンバロ奏者として初めてBBCラジオ3の“ニュー・ジェネレーション・アーティスト”に選ばれ、ボルレッティ=ブイトーニ・トラスト賞を受賞。2014年にはロイヤル・フィルハーモニック協会の“インストゥルメンタリスト・オブ・ジ・イヤー”とグラモフォンの“アーティスト・オブ・ジ・イヤー”の最終候補者にノミネートされています。これらはすべてチェンバロ奏者としては初めてのこと。昨年は、BBCミュージック・マガジン年間最優秀新人賞を受賞しています。
イギリスの詩人T.S.エリオットによる長編詩『四つの四重奏』の第一部「バーント・ノートン」の書き出しをタイトルに掲げるアルバム『現在も過去も』は、エスファハニの DG / Archiv デビュー盤。DG / Archivにとっては、30年ぶりのチェンバロ・アルバムとなります。その内容は、バロックとミニマル・ミュージックが邂逅するもの。「バーント・ノートン」にインスパイアされ、共に小さな素材から楽曲を組み上げるという共通点に注目し、
A.スカルラッティや
J.S.バッハらによる17〜18世紀のバロック音楽と
グレツキや
ライヒによる20世紀のミニマルが組み合わされる個性的なプログラミングを聴かせます。
一方『J.S.バッハ: ゴルトベルク変奏曲』は、J.S.バッハの傑作に新たな光をあてるもの。チェンバロによる「ゴルトベルク変奏曲」は、DG / Archivから36年ぶりとなるリリースです。1956年、
グレン・グールド(Glenn Gould)のデビュー盤以来人気を誇るこの作品に散りばめられた万華鏡のような多彩な表現を、エスファハニは優雅な気品をたたえた躍動をもって、確信に満ちた演奏で紡ぎだします。