作曲家 / ピアニストの新垣 隆が、ゴーストライター騒動から2年半の歳月を経て今夏完成させた新作交響曲
『新垣隆: 交響曲《連祷(れんとう)》-Litany-』(UCCD-1443 3,000円 + 税)を、クラシックの世界的名門レーベル「Decca(デッカ)」より11月16日(水)にリリース。世界配信も決定しています。
『交響曲第1番〈HIROSHIMA〉』から実に13年ぶりの交響曲となる本作品は、新垣が作曲家としての全精力を注いだもの。2016年8月15日(月)、広島にて世界初演されました。
Deccaのマネージング・ディレクター、ドクター・アレクサンダー・ブールは「新垣 隆の新作シンフォニーは非常に迫力があり、さらに深みがある。複雑な構成、絶え間なく変化する音色そしてとても直接的な感情の融合により、〈Litany〉はこの素晴らしい日本の作曲の独自な声で対話している。この音楽は私にとても強い印象を残した。皆さんにも同様に感じてもらえると嬉しい」とコメント。今作の世界配信に関して新垣は「私(のみならず多くの日本人)にとって、Deccaは“クラシック音楽”の代名詞であり、その数々の名盤から音楽を識り、“世界”を識ったのだった。そのDeccaから私の音楽が配信されるということは、はかりしれぬ喜びと同時に、自分が世界に対して大きな責任を背負うことでもあるだろう――是非より多くの人々に聴いて頂けることを願う」と語っています。
私は、悲しみを、のりこえようという祈りを聞いた。世界の人に聞いてもらいたい!――黒柳徹子新垣さんはずるいよ。一見、まるでキートンのようなクラウン(道化師)を演じながら、心の中ではずーっとファイティングポーズをを取り続けている。一連のゴーストライター騒動からの最初の作品がヒロシマやフクシマをテーマにするなんて、まったく。なんて度胸だ!――ビートたけし
2015年に行なわれた僕のオーケストラコンサートのために書き下ろして下さった〈Overture〉もそうですが(これが正しい表現かどうかは解りませんが)、新垣さんの曲には、どこかヨーロッパ的な響きを感じるんです。例えて言うなら、大きな教会に降り注ぐ美しい残響の世界とでも言いましょうか。本作を聞いていると、自分が何処かの大きな教会にいる様な感覚を覚えます。力強く美しいその響きに包まれながら、僕は今何を祈るべきかを考えてみようと思います。新垣さん、素晴らしい作品をありがとうございます。
――槇原敬之