紛失されたと思われていたオリジナル・ネガが発見されたことを機にスタートした、
石井岳龍監督作『狂い咲きサンダーロード』の完全復活プロジェクト。実施されたクラウドファンディングでは最終的に6,706,000円もの出資金を集め、11月4日には
オリジナルネガ・リマスター版のBlu-rayをリリースし、デジタル上映素材(DCP)の制作も実現。また、11月12日には東京・シネマート新宿で記念イベント〈「狂い咲きサンダーロード」完全復活記念 オリジナルネガ・リマスター版プレミア上映 with ライブ&トーク〉を開催、リマスター版を劇場で上映しました。
イベントは、本作の劇中歌を手がけた
PANTAのスペシャル・ライヴに始まり、上映後には石井監督をはじめ、緒方 明(助監督)、笠松則通(撮影監督)、以前にもイベントに参加し本作の熱狂的なファンとして知られるお笑い芸人・
永野に加え、音楽&美術監督を務めただけでなくポスター・イラストも担当するなど制作に大きく携わっていた
泉谷しげるがスペシャル・ゲストとして登壇。「絶対に来たかった。スケジュールを捻じ曲げた」とイベントへの思いを吐露した泉谷は早々に「ところで、“岳龍”って何? 新しい宗教でも入ったの?」と、石井の改名をいじりながらも、「俺は石井が大好きで、(『狂い咲きサンダーロード』は)自分からやらせてくれって言ったんだよ」「『高校大パニック』の時から一目置いていた。こんな人が日本にいたなんて、と驚いたね。石井は群を抜いていたよ」と絶賛。
さらに泉谷は、「『マッドマックス』と設定が似ていると言われることもあるけど、『狂い咲きサンダーロード』の方が先だからね。撮影が終わって皆と『マッドマックス』を観に行って“俺たちが作った映画の方が面白いじゃないか!”と話したよ」「それまでの暴走族映画とは何もかも違った。ただの暴走族の戦いだと、生々しいし世界が小さくなってしまう。だから、別次元の方向に持っていったほうがよくなるんだと思ったね」と当時の熱気を語る。また、石井作品について、「石井は現場でのリハがとにかく長い! 超慎重なんだよ。
深作欣二並だね」「でも、だからああいう画面が作れる。めちゃくちゃに作ってるように見えても、そうではない。本当にめちゃくちゃだったら、めちゃくちゃなものは作れない。石井は前に“フィルムには1カットも無駄なものがない”と言った。失敗に見えたカットでも、その中から使える“何か”を見つけ出そうとする。愛情の深さがとにかく半端じゃない。そうして作られた映画は永遠なんだと思ったね」と、その魅力を来場者に伝えました。
『狂い咲きサンダーロード』オリジナルネガ・リマスター版は、Blu-rayリリースに続き劇場上映が決定。東京・シネマート新宿では12月10日(土)より、大阪・シネマート心斎橋は12月17日(土)からレイトショー上映が行なわれます。
■2016年11月4日(金)発売
「狂い咲きサンダーロード」オリジナルネガ・リマスター版ブルーレイ
HPXR-1980 4,800円 + 税
[特典映像]
各種イベント映像 / 音声解説(1)(石井監督 / 緒方 明 / 笠松則通) / 音声解説(2)(石井監督 / 山田辰夫 / 緒方 明)
[封入特典]
ポストカード2種セット
発売元: トランスフォーマー
販売元: ハピネット
■「狂い咲きサンダーロード」オリジナルネガ・リマスター版レイトショー上映
東京 シネマート新宿 12月10日(土)〜
大阪 シネマート心斎橋 12月17日(土)〜