演劇・オペラの演出を数多く手がけるほか、2016年に公開されたマーティン・スコセッシ監督の映画『沈黙』に出演するなど、国内外で幅広く活躍する笈田ヨシが日本で初めてオペラの演出を担当する〈プッチーニ歌劇 蝶々夫人〉の公演が決定。

　1月22日の石川・金沢歌劇座を皮切りに、26日（木）大阪・フェスティバルホール、2月4日（土）群馬・高崎 群馬音楽センター、18日（土）・19日（日）東京・東京芸術劇場の全6公演で、出演は中嶋彰子（ソプラノ / 18日のみ小川里美）、ロレンツォ・デカーロ（テノール）、ピーター・サヴィッジ（バリトン）、鳥木弥生（メゾソプラノ）、サラ・マクドナルド、晴 雅彦（バリトン）、ミヒャエル・バルケ（指揮）ほか。全幕に日本語字幕あり。

　トム・シェンク（舞台美術）、ルッツ・デップ（照明デザイン）、アントワーヌ・クルック（衣裳）といった笈田が信頼を寄せるスタッフを日本に招き、昭和初期の日本を舞台に笈田自身の幼少期の記憶をダブらせた新たな演出で蝶々夫人の人間像を浮き彫りにするという力の入った新演出です。

　昨年末の記者懇談会に登壇した笈田は、「私は職人でございますので、有望な歌い手、装置家、美術家、皆の力を100パーセント出していただいて、とにかく退屈しない、面白いものをお見せしたいと思っております。日本人が今見ても信じられるお話にしたい。そして、舞台であることがオペラの絵空事ではなくって、本当に起こった、昔日本で起こったことであるというふうにしたいと思います」と意気込みを語っています。