DOUBLE 2004/09/28掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
ソウル、R&Bのシンガーがジャズ・ナンバーを歌うケースは、そのルーツを辿ってもけっして珍しくはなく(その逆もあり)、歴史的にもさまざまな名盤がありますが、その歴史に新たなる“名盤”が名を連ねる事になりました!!
11月24日に発売が予定されている、
DOUBLEのニュー・アルバム
『タイトル未定』(FLCF-4039 \2,500(税込))がそれ! DOUBLEといえば、本気印のR&B街道をつき進んでいるハード硬派なお姉さま。昨年発売したアルバム
『Wonderful』(写真)が大ヒットし、その作品のクオリティの高さで、日本を代表するR&Bシンガーとして脚光を浴びているのですが、今回は何と本格的なジャズ・アルバムなのです!
彼女のジャズ化がはじまったのは、今年の5月から。
m-floのアルバム『ASTROMANTIC』にてジャズ界きってのセクシー・ヴォーカリスト
TOKUと共演し、「子供の頃はジャズ・シンガーになりたかった」という発言もあり、それからPS2ゲーム・ソフト「ルパン三世〜コロンブスの遺産は朱に染まる〜」のエンディング・テーマ曲で
大野雄二とのコラボレーションも決定するなど、次々とジャズ化していったわけです。
さて本作がジャズ的名盤の予感を漂わすのは、今回バックで演奏を担当した
フロント・ページ・オーケストラの皆さんのおかげでした! フロント・ページ・オーケストラ(以下FPO)と言えば、以前にこちらのニュースでもご紹介した、次世代の日本を代表する実力派ジャズメンたちが集結した激渋グループ。2トランペット、トロンボーン、ユーフォニアム、アルト、2テナー+3リズムが織り成す魅惑のウォール・オブ・サウンドによる素晴らしいバンドです。しっかりと“今”のジャズを感じさせてくれるFPOがバックということで、違いの分かるジャズ・ファンならば、この人選にきっと仰天でしょう!!
今回、DOUBLE側のスタッフや本人も、ジャズについての知識を持っていなかったそうで、TSUTAYAのジャズ・コーナーを棚ごとレンタルして、そのなかから彼らの傑作ファースト・アルバム『ハーモニー・オブ・ソウル』が気に入りオファーしたというから、何とも驚きの出会いではありませんか! 収録曲は
マリリン・モンローの名曲「Diamonds Are A Girl's Best Friend」「Bye Bye Baby」、
ヘンリー・マンシーニの大スタンダード「Moon River」、そして
井上陽水+
玉置浩二の名コンビが生んだ珠玉の名曲「ワインレッドの心」などなど、キャッチーなラインナップで秋の夜長をムーディに演出する仕掛け。なかでも「ワインレッドの心」は、FPOのリーダー三木俊雄氏曰く“意外にも一番FPOのテイストが出た曲”との事で、かなり期待大!
と言うわけでいかがですか? このDOUBLEのニュー・アルバム、すごく面白そうじゃありませんか!? さらにフュージョン・ジャズの現在進行形であるアメリカのジャム・バンド・ムーブメントの中心的存在“Soulive”とのコラボレーションも実現し、最新モードも取り入れたスタイリッシュなジャズ・サウンドも加味。もちろん上記のm-flo&TOKUとの「Life is Beautiful」はヴォーカル・パートを追加し、ベイビーフェイス等でお馴染みのBob Brockmanをミキサーに迎えての収録。さらにジャケットは大野雄二の一連のジャズ・アルバムでもお馴染みのモンキーパンチ氏による描き下ろし! これは力入ってます!