1996年に突如文壇に現れ“女装の男娼”となった過去を綴る自伝「サラ、神に背いた少年」を発表した謎の天才美少年作家、J.T.リロイ。瞬く間に時代の寵児となった彼が、架空の人物だったという事件の真実を追う映画「作家、本当のJ.T.リロイ」が4月8日(土)より、東京・新宿 シネマカリテ、アップリンク渋谷などで公開されます。
才能にほれ込んだ
ガス・ヴァン・サントが映画『
エレファント』(2003年)の脚本を依頼、2作目の著作「サラ、いつわりの祈り」(1999年)は
アーシア・アルジェントによって2004年に
映画化されるなど、まさしく“It boy”として注目を浴びるも、2006年にニューヨーク・タイムスの暴露記事によって事態は一変。天才少年J.T.リロイという人物は実在せず、その正体は、サンフランシスコ在住の40歳女性、ローラ・アルバートだった――。『
悪魔とダニエル・ジョンストン』の
ジェフ・フォイヤージークが監督を務める本作は、この事件の顛末をアルバート自身の言葉と、交友関係にあったガス・ヴァン・サント、
トム・ウェイツ、
コートニー・ラヴ、
ビリー・コーガンらとの通話音声や留守電メッセージによって明らかにしていくもの。誰しも内面に潜んでいる“アバター”の存在に、改めて気づかされる作品です。
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■「作家、本当のJ.T.リロイ」
2017年4月8日(土)より、新宿シネマカリテ、アップリンク渋谷ほか全国順次公開
監督: ジェフ・フォイヤージーク
撮影監督: リチャード・ヘンケルズ
音楽: ウォルター・ワーゾワ
出演: ローラ・アルバート / ブルース・ベンダーソン / デニス・クーパー / ウィノナ・ライダー / アイラ・シルバーバーグ ほか
配給・宣伝: アップリンク