第87回〈アカデミー賞〉で9部門にノミネートされ、最多となる4部門を受賞した『
グランド・ブダペスト・ホテル』(2014年)をはじめ、『
ムーンライズ・キングダム』や『
ダージリン急行』など、知的な脚本と個性的な映像でアート映画をビッグヒットに導く
ウェス・アンダーソン。その最新監督作として日本を舞台としたストップモーション・アニメーション映画「Isle of Dogs(原題)」の製作がスタート。2018年の公開を予定しています。
『グランド・ブダペスト・ホテル』が再集結して製作される「Isle of Dogs」は、失踪した愛犬を探す少年と、犬たちの壮大な旅と冒険を描いた作品。
ビル・マーレイ、
ジェフ・ゴールドブラム、
エドワード・ノートン、
ハーヴェイ・カイテル、
ティルダ・スウィントン、野村訓市といったアンダーソン作品の常連俳優のほか、
スカーレット・ヨハンソン、
グレタ・ガーウィグ、
ブライアン・クランストン、
リーブ・シュライバー、コーユー・ランキン、
ヨーコ・オノら豪華キャストが声優として参加することが発表されています。
ストーリーの舞台を日本に選んだことについて、アンダーソンは「物語はどこが舞台でも起こり得るものですが」と前置きした上で、
黒澤 明や
宮崎 駿、さらに葛飾北斎、歌川広重らの名前を挙げながら「私が狂おしいほど、日本の映画、アート、食べ物、そして文化が大好きだからです」とコメント。さらに「この作品を通して、外国人である私から日本のストーリーテリングに対する熱烈な関心、尊敬の念、そして賞賛を伝えられれば幸いです」と語っています。
物語はどこが舞台でも起こり得るものですが、私たちは今回、とてもシンプルな理由で最新作の舞台として日本を選びました。それは、私が狂おしいほど、日本の映画、アート、食べ物、そして文化が大好きだからです!私たちは黒澤明監督、宮崎駿監督作品に対して深い敬意を持っているのと同様に、北斎や広重の絵画、そして今作に協力いただいている、現在活躍中の数多くの日本人俳優、アーティスト、ミュージシャンに敬意を感じています。
願わくば、この作品を通して、外国人である私から日本のストーリーテリングに対する熱烈な関心、尊敬の念、そして賞賛を伝えられれば幸いです。――ウェス・アンダーソン