世界中の若い世代の作曲家に創作を呼びかけるオーケストラ作品作曲コンクール〈武満徹作曲賞〉の本選演奏会を核とする、東京オペラシティの同時代音楽企画〈コンポージアム〉。“Composition + Symposium”の造語を冠した同企画は、毎回たった一人の作曲家が審査にあたることや、受賞者たちのその後の活躍により世界的に知られています。19回目となる2017年は、スイス出身のオーボエ奏者 / 作曲家 / 指揮者の
ハインツ・ホリガー(Heinz Holliger)が審査員に就任。譜面審査によって選ばれたファイナリストの作品から、5月28日(日)に行なわれる本選演奏会(全席自由 1,000円)によって受賞作が決定されます。ファイナリストとその作品は、アンナキアーラ・ゲッダ(イタリア)の「NOWHERE」、ジフア・タン(マレーシア)「at the still point」、坂田直樹(日本)「組み合わされた風景」、シュテファン・バイヤー(ドイツ)「私はかつて人肉を口にしたことはない」の全4名(エントリー順)。
本選演奏会に先立ち、5月25日(木)にはホリガー作品の演奏会〈ハインツ・ホリガーの音楽 - 『スカルダネッリ・ツィクルス』〉を開催。今回が日本初演となる2時間半におよぶ大作「スカルダネッリ・ツィクルス」は、1975年から書き始められた、詩人フリードリヒ・ヘルダーリンの詩による無伴奏合唱のための「四季」、小管弦楽のための「スカルダネッリのための練習曲」、ソロ・フルートのための「(t)air(e)」を基に、組み合わせや新たな曲の追加で91年に完成した、まさにホリガーの音楽の集大成ともいえる作品です。