2017年に開館20周年を迎えた東京・錦糸町 すみだトリフォニーホールが、同ホールのコンテンポラリー・シリーズの一環として〈トリフォニーホール開館20周年記念コンサート
クリスチャン・ヤルヴィ サウンド・エクスペリエンス2017〉(当初発表の〈トリフォニーホール開館20周年記念コンサート クリスチャン・ヤルヴィ・プロジェクト2017〉より名称変更)を11月3日(金)に開催。7月3日(月)に都内で記者会見が開かれ、同公演でピアノ協奏曲「アイランド・ネーション」を日本初演するピアニストの
フランチェスコ・トリスターノ(Francesco Tristano)、公演で企画協力を務める前島秀国、同ホールの上野喜浩が登壇し、指揮者のクリスチャン・ヤルヴィ(Kristjan Järvi)が滞在先のローマからビデオ通話で参加しました。
“クリスチャン・ヤルヴィ サウンド・エクスペリエンス”は、「あるコンセプトに基づく特別プログラムを通じて、地球規模で現在進行しつつある音楽の変化を聴衆にいち早く紹介し、伝統的なレパートリーにおける過去の偉大な名曲とポップ・カルチャーの架け橋をめざす」というプロジェクト。展覧会、映画 / マルチメディア、パネルディスカッションなど、これまでとは異なる新しいアプローチを取り入れ、ニューヨークの
アブソリュート・アンサンブル、
MDRライプツィヒ放送交響楽団、バルト海フィルハーモニックとともに、そのコンセプトを実現させています。
〈トリフォニーホール開館20周年記念コンサート クリスチャン・ヤルヴィ サウンド・エクスペリエンス2017〉では、クリスチャン・ヤルヴィが、父である指揮者
ネーメ・ヤルヴィ(Neeme Jarvi)を描いた「ネーメ・ヤルヴィ生誕80年のためのコラール」(日本初演)、ソロに即興が織り込まれ、演奏のたびに内容が変化するトリスターノのピアノ協奏曲「アイランド・ネーション」、そしてH.de.フリーヘル(H.de Vlieger)がワーグナーの『ニーベルングの指環』から要素を抽出して編曲した「オーケストラル・アドヴェンチャー『ニーベルングの指環』」の3曲を演奏予定です。
クリスチャン・ヤルヴィは、共演するトリスターノについて「彼と演奏することは私にとって大きな喜びであり、彼もまたそれを感じてくれているのではないでしょうか。私どもの演奏する今日の音楽は、再現するためのものだけでなく、つねに変化を続け、人々に高揚感を味わわせるもの。彼はそういった作品をステージ上で再創造でき、多くの人々と音楽を通じて繋がることができる、卓越した能力を持った存在だと思います」と絶賛。一方トリスターノは「クリスチャン・ヤルヴィは、クラシック指揮界のなかのポップ・スターのような存在だと思います。彼のものの見方や理解、活動はほかとはちょっと違っていて、私がNYで学生だった時代から彼のアブソリュート・アンサンブルの活動には注目していました。初めてライプツィヒで会ったときには、その瞬間にお互いピンと来るような、すべて理解できるような感覚がありました。私の音楽を演奏 / 指揮してもらうのに、彼ほどふさわしい指揮者はおりません。日本で、彼の指揮で〈アイランド・ネーション〉を演奏できるのは私にとって最高の喜びです」と語りました。
トリスターノは9月27日(水)にソニー・クラシカルより新譜『ピアノ・サークル・ソングス』を、クリスチャン・ヤルヴィは今秋にソニー・クラシカルより、本公演でも演奏する『ワーグナー: 楽劇《ニーベルングの指環》〜オーケストラル・アドヴェンチャー」を発売予定です。