ニュース

アピチャッポン・ウィーラセタクン監督作品の音楽集『Metophors』が登場

アピチャッポン・ウィーラセタクン   2017/08/04 14:27掲載
はてなブックマークに追加
アピチャッポン・ウィーラセタクン監督作品の音楽集『Metophors』が登場
 東京都写真美術館の総合開館20周年を記念して昨年12月から開催された個展〈亡霊たち〉に続き、東京・上野「SCAI THE BATHHOUSE」での個展〈Memoria〉を7月より開催中の映像作家アピチャッポン・ウィーラセタクン(Apichatpong Weerasethakul)。今年4月に坂本龍一が最新作『async』の発表に合わせて東京・渋谷「ワタリウム美術館」開催した〈設置音楽展〉ではコラボレーターを務めて話題となっている同監督にまつわる音楽作品『Metophors』(UNKNOWNMIX-44 / HEADZ-219 2,500円 + 税)が登場。8月23日(水)の発売が決定しています。

 同作は、2010年の第63回〈カンヌ国際映画祭〉にてパルムドールを受賞した『ブンミおじさんの森』や『世紀の光』(2006)をはじめとする長編映画、舞台作品、映像インスタレーションなど、アピチャッポン監督作に使用された音楽 / サウンドをコンパイルしたもの。Numb主宰「Revirth」からアルバム『Otolary』(2015)をリリースしているタイ在住のクリエイター・Koichi Shimizu(清水宏一)と、アピチャッポン監督作品に多く携わっている音楽家“Rit”ことAkritchalerm Kalayanamitrが選曲を務めています。マスタリングは、昨年「Pan」から発売されたソロ作『Traditional Music of Notional Species Vol.II』が好評の独ベルリンの名匠・Rashad Becker(Dubplates & Mastering)が担当。発売に先駆け、YouTubeではトレイラーが公開されています。

 なお個展〈Memoria〉では、最終日となる8月4日(金)に会場にて本作を先行販売予定。


なんだ、とっくに先取りされていたじゃないか、
というのが初印象である。
『Metophors』がとても『async』的なので驚いた。
しかしそれでは自画自賛がすぎるというものだ。
元々映画における音/音楽というものは『async』的なもので、
ぼくはただそれを追随したに過ぎない。
それにしても、ここには音/音楽の全てがある。
神秘、過去、夢、揺れる葉、鳥、昆虫、夜明け、雑踏、朝食の準備の湯気、
河の流れ、割れるグラス、バイクなどなどが。
つまりとても美しい一つの映画が。

――坂本龍一

■2017年8月23日(水)発売
『Metaphors』
Selected Soundworks from the Cinema of Apichatpong Weerasethakul
Compiled by Akritchalerm Kalayanamitr(a.k.a. Rit) & Koichi Shimizu

UNKNOWNMIX-44 / HEADZ-219 2,500円 + 税

[収録曲]
01. Reverberation
映画『世紀の光』2006 / 映像インスタレーション「FAITH」2006
02. Straight / Fashion Show
映画『トロピカル・マラディ』2004
03. Dawn of Boonmee
映画『ブンミおじさんの森』2010
04. Sharjah and Java
映像インスタレーション「Dilbar」2013 / インスタレーション「For Tomorrow For Tonight」を構成するサウンド作品「Morse Beat」2011 / 短編映画『Ablaze』2016
05. Mekong Hotel / Chai Bhatana
映画『メコンホテル』2012
06. The Anthem / Chaibovon Seelukwa
短編映画『国歌』2006
07. Jenjira's River
上映パフォーマンス「フィーバー・ルーム」2015
08. Smile / Danaya Buntasnakul & Ronnayut Ingsa
映画『世紀の光』2006
09. Intimacy / Peerapong Chalermyothin
映画『世紀の光』2006
10. Memory of the Future
映画『世紀の光』2006
11. For Tonight / Nophalux Kosakorn
映像インスタレーション「For Tomorrow For Tonight」2011
12. Roar
映画『トロピカル・マラディ』2004
13. Destiny / Apinya Unphanlam
映画『光りの墓』2015
14. Acrophobia / Penguin Villa
映画『ブンミおじさんの森』2010

01, 04, 07, 10: produced by 清水宏一
03, 04, 11, 12: produced by Akaritchalerm Kalayanamitr

Ambience Recordings by Chalermrat Kaweewattana and Akritchalerm Kalayanamitr
Mastering by Rashad Becker at Dubplates & Mastering
最新ニュース
※ 掲載情報に間違い、不足がございますか?
└ 間違い、不足等がございましたら、こちらからお知らせください。
※ 当サイトに掲載している記事や情報はご提供可能です。
└ ニュースやレビュー等の記事、あるいはCD・DVD等のカタログ情報、いずれもご提供可能です。
   詳しくはこちらをご覧ください。
[インタビュー] 中国のプログレッシヴ・メタル・バンド 精神幻象(Mentism)、日本デビュー盤[インタビュー] シネマティックな115分のマインドトリップ 井出靖のリミックス・アルバム
[インタビュー] 人気ピアノYouTuberふたりによる ピアノ女子対談! 朝香智子×kiki ピアノ[インタビュー] ジャック・アントノフ   テイラー・スウィフト、サブリナ・カーペンターらを手がける人気プロデューサーに訊く
[インタビュー] 松井秀太郎  トランペットで歌うニューヨーク録音のアルバムが完成! 2025年にはホール・ツアーも[インタビュー] 90年代愛がとまらない! 平成リバイバルアーティストTnaka×短冊CD専門DJディスク百合おん
[インタビュー] ろう者の両親と、コーダの一人息子— 呉美保監督×吉沢亮のタッグによる “普遍的な家族の物語”[インタビュー] 田中彩子  デビュー10周年を迎え「これまでの私のベスト」な選曲のリサイタルを開催
[インタビュー] 宮本笑里  “ヴァイオリンで愛を奏でる”11年ぶりのベスト・アルバムを発表[インタビュー] YOYOKA    世界が注目する14歳のドラマーが語る、アメリカでの音楽活動と「Layfic Tone®」のヘッドフォン
[インタビュー] 松尾清憲 ソロ・デビュー40周年 めくるめくポップ・ワールド全開の新作[インタビュー] AATA  過去と現在の自分を全肯定してあげたい 10年間の集大成となる自信の一枚が完成
https://www.cdjournal.com/main/cdjpush/tamagawa-daifuku/2000000812
https://www.cdjournal.com/main/special/showa_shonen/798/f
e-onkyo musicではじめる ハイカラ ハイレゾ生活
Kaede 深夜のつぶやき
弊社サイトでは、CD、DVD、楽曲ダウンロード、グッズの販売は行っておりません。
JASRAC許諾番号:9009376005Y31015