イギー・ポップ直々のオファーで
ジム・ジャームッシュが制作した
ザ・ストゥージズのドキュメンタリー映画『ギミー・デンジャー』が、
Blu-ray(KIXF-547 4,800円 + 税)と
DVD(KIBF-1570 3,800円 + 税)で3月28日(水)に発売。映像特典として約17分に及ぶライヴ映像やイギー・ポップの奇声などが収められるほか、日本語字幕に加えて英語字幕も併録。Blu-rayはオリジナルの5.1ch音声を非圧縮のリニアPCM、かつ通常の映画作品より収録レベルを上げた“爆音状態”で収録しています。
ザ・ストゥージズは1967年のミシガン州でイギー・ポップ、ロンとスコットのアシュトン兄弟、デイヴ・アレクサンダーによって結成。プリミティヴかつ攻撃的なバンド・サウンド、サイケやフリー・ジャズなど様々な要素を取り入れた実験性とミニマルな音作りの融合、フロントマンの過激なステージングでそれまでのロックの概念を破壊する唯一無二のスタイルを生み出し、MC5と共にデトロイトのロック・シーンを牽引したものの、各種問題を孕んだバンドは74年に自然消滅。評論家からも“下品で退廃的”と叩かれて正当な評価を得ることはなく、世に残したアルバムはわずか3枚。しかし、
ラモーンズ、
ダムド、
ニルヴァーナ、
レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、
ホワイト・ストライプスといった後進がストゥージズからの影響を公言したことでパンク、オルタナティヴ・ロックの原点として再評価され、2010年にはロックの殿堂入りを果たしています。
ジャームッシュは本作において、メンバーと本当に近しい関係者にのみ取材をする方法を選択。イギー・ポップを軸に、当事者たちが語るストゥージズの華々しくも混乱に満ちた歴史をまとめています。8年の歳月をかけた制作期間中、
ロン・アシュトン、
スコット・アシュトン、スティーヴ・マッケイが相次いで逝去。その証言は映画の中に永遠に刻まれています。