1984年、イラン・テヘランに生まれ、米ワシントンD.C.に育ち、英ロンドンを経てチェコ・プラハに在住するイラン系アメリカ人のチェンバロ奏者、
マハン・エスファハニ(Mahan Esfahani)が、2018年12月10日(月)東京・錦糸町 すみだトリフォニーホールで行なわれる公演〈トリフォニーホール≪ゴルトベルク変奏曲≫2018 マハン・エスファハニ チェンバロ・リサイタル〉に登場。7月4日(水)にはすみだトリフォニーホールで制作発表記者会見が催され、同ホールのプロデューサーを務める上野喜浩と本公演で企画協力を行なう前島秀国、通訳の久野理恵子の登壇のもと、エスファハニ本人もSkypeで参加しました。
本公演は、2006年にスタートした同ホールの名物企画“ゴルトベルク・シリーズ”と、同ホールが昨年の開館20周年より取り組む“コンテンポラリー企画”、98年から2013年にかけて同ホールが計15回行なった“地方都市オーケストラ・フェスティバル”、そしてソリストがひとつの公演のなかでソロと協奏曲の両方を演奏するコンサートの形態“すみだ方式”という、同ホールならではの4つの要素が重なって生まれた企画です。
本公演では、
ライヒの「ピアノ・フェイズ」(マハンによるチェンバロ版)と、
川瀬賢太郎指揮
日本センチュリー交響楽団との共演による
ナイマンのチェンバロ協奏曲、そして
J.S.バッハの「ゴルトベルク変奏曲」の3曲を演奏する予定。これらの曲目について、エスファハニは「バッハはアーティストのひとりでもありますが、ただ感情的なだけでなく、楽理的な、論理的な要素を強く持った人だと思います。たとえば対位法にしてもパターンの繰り返しにしても、バッハ自身の生まれる前から培われてきた多くの古いテクニックを用いながら、バッハがまったく新しい世界、サウンドを創出しているのです。ライヒもそこに共通項を見ることができます。ライヒもまた、すでに存在するテクニックを斬新に用いることで、新しい音楽を生み出しているからです。しかしながらナイマンは、個人的に私は大好きな人なのですが、それらとはちょっと異なっています。彼自身“ミニマリスト”と呼ばれることを嫌がっていますし、私としても“そもそもミニマルとは何なのか”と聞かれると、いろいろと考える余地があると思うのです」とコメントしています。
さらにエスファハニは日本の聴衆に向けて、「ピアノは万人向けだけれど、ハープシコードは万人向けじゃないと考える人がいるんです。この考えを変えるために、ぜひ来ていただけたら!」と意気込みを語りました。
■
トリフォニーホール≪ゴルトベルク変奏曲≫2018
マハン・エスファハニ チェンバロ・リサイタルwww.triphony.com/concert/detail/2017-12-002187.html2018年12月10日(月)
東京 錦糸町 すみだトリフォニーホール 大ホール
開演 19:00
[曲目]
ライヒ: ピアノ・フェイズ(マハンによるチェンバロ版)
ナイマン: チェンバロ協奏曲
J.S.バッハ: ゴルトベルク変奏曲 BWV988[出演]
マハン・エスファハニ(hc) / 川瀬賢太郎指揮日本センチュリー交響楽団
[チケット]
S 6,000円 / A 5,000円※お問い合わせ: トリフォニーホールチケットセンター 03-5608-1212