日本の真珠湾攻撃をきっかけに太平洋戦争が勃発した昭和16年(1941年)に発売された、アルゼンチン、ブラジル、チリ、メキシコなどのラテン音楽を収録した6枚組、全12曲入りのSP『中南米音楽アルバム』。一部のラテン音楽はすでに日本で聴かれていたものの、多彩なラテン音楽をまとめたことで、音楽ファンにバイブルとして長年にわたって親しまれてきたこのアルバムが、『
中南米音楽アルバム(改定版)』(DISCOLOGIA-013 2,500円 + 税)として7月29日に発売されています。
この作品を編纂したのは、日本初のタンゴ・バンドを結成した人物としても知られ、戦後は20年以上にわたってNHKのラジオ番組でディスクジョッキーを務めた、ラテン音楽評論家の高橋忠雄。当時、日本で紹介されていたラテン音楽はタンゴとルンバでしたが、ここでは、本国以外ではあまり知られていなかったアルゼンチン、チリ、パラグアイなどの伝統音楽や、キューバ、ブラジルなど戦後になってから注目される音楽も紹介されています。
今回発売されるCDには、オリジナル・アルバムの12曲に加えて改定版のプロデューサーである田中勝則が8曲を追加した全20曲を収録しています。