伝説のジャズ・トランペッター、
ドン・チェリーの娘で、80年代から活躍している女性シンガー、
ネナ・チェリー(Neneh Cherry)が、プロデューサーに
フォー・テットこと
キエラン・ヘブデンをプロデューサーに迎えたニュー・アルバム『ブロークン・ポリティクス』(TRCP-235 2,200円 + 税)を10月19日(金)に発売。アルバムから、旧知の仲である
マッシヴ・アタックの3Dとコラボレートした先行シングル「Kong」と「Shot Gun Shack」が公開中。また、アーティスト写真やアルバムのアートワークを、日本でも人気のドイツ人カメラマン、ヴォルフガング・ティルマンスが手がけています。
新作アルバムは、18年ぶりのソロ・アルバムとなった2014年の『
ブランク・プロジェクト』から4年ぶり、通算5枚目。ネナ・チェリーは、「前回のアルバムは怒りや力強さにあふれていて、一方今回のアルバムはより静かで練り込んで作った作品だと思うわ」とコメント。また、「私が好きなのは個人的な視点から曲を書くことなんだけど、私たちが生きているこの時代には自分の本当の声を探している人々が周りにいっぱいあふれている。そして人々は聞き間違いや誤解そして幻滅に悩まされながら周りから取り残されている。それに対して私は何ができる? 多分“政治”っていうのは寝室もしくは自分の家の中から始まっているもので、“行動”や“責任”というもののひとつの形だと思うの。このアルバムはそのようなことに関するものすべて:心が張り裂けそうだったりがっかりしたり悲しいと感じることはあっても、耐えることを知っている。これは自由な思想や精神を無くさないための戦いね」と語っています。
収録楽曲は、ネナ・チェリーの長年のパートナーであるキャメロン・マクヴィと共作した曲を、プロデューサーの
キエラン・ヘブデン(フォー・テット)が仕上げたもの。なお、今回使用したスタジオは、彼女の父ドン・チェリーらが立ち上げたスタジオで、ネナ・チェリーは「このスタジオにいるとなぜかすごく落ち着くの」とコメントを寄せています。
Photo by Wolfgang Tillmans