〈FUJI ROCK FESTIVAL '18〉への出演も話題を呼んだボブ・ディラン（BOB DYLAN）が、ブートレッグ・シリーズ第14弾として『モア・ブラッド、モア・トラックス（ブートレッグ・シリーズ第14集）』を11月2日（金）に世界同時発売。1975年に発表したアルバム『血の轍』のために米ニューヨーク（1974年9月16〜19日）とミネアポリス（1974年12月27、30日）で行なった計6回のレコーディング・セッションの音源を収録し、CD6枚組のデラックス・エディション完全生産限定盤（SICP31211〜6 20,000円 + 税）、CD1枚のスタンダード・エディション（SICP31210 2,400円 + 税）、2LP（輸入盤）の3つの仕様があります。

　『血の轍』は、もともと1974年9月にニューヨークで4日間にわたった録音の後、すぐにマスタリングされ、テスト盤の配布も始まっていました。ところがアルバムはもっと別のアプローチでつくられるべきだと考えたディランは、同年12月に収録曲のうち5曲をミネアポリスのサウンド80スタジオであらためてレコーディング。ニューヨーク・セッションのごく一部は海賊盤業者やコレクターに流出していましたが、全貌は発表される事はありませんでした。

　スタンダード・エディションには、ニューヨーク・セッションから全11曲を収録。デラックス・エディションには、ニューヨーク・セッションのアウトテイク、未完成なども含めたすべてと、ミネアポリスのサウンド80セッションの現存する5曲が録音順にまとめられています。ブートレッグ・シリーズのプロデューサーたちが可能な限り良質な音源を探し、収録曲の多くにはオリジナルのマルチトラック・セッション・テープが使われています。ただ、ミネアポリス・サウンド80のセッションで残されていたテープは、発売された『血の轍』に収められた5曲のマルチトラック・マスターだけだったため、このテープの音源に新たなミキシングとマスタリングを施しました。

　また、デラックス・エディションにはロック史研究家のジェフ・スレイトによるライナーノーツと、ディランの手書きで歌詞を書き留めた57ページのノートブックを完全複製したハードカバーのフォト・ブックも同梱されています。日本盤には、3万字を超える翻訳が付き、10月12日（金）までに予約された方には早期予約特典として『モア・ブラッド、モア・トラックス　モア缶バッチコレクション（5個セット）』が付きます。