東京都交響楽団 2018/10/12掲載(Last Update:18/10/15 12:14)
東京都交響楽団(都響)が2019年度楽季ラインナップを発表。2019年度の都響は〈東京 2020 オリンピック・パラリンピック競技大会〉とその先を見据え、いつにもまして多彩で意欲的なプログラムを展開します。なかでも“五大陸音楽めぐり”をテーマとする〈プロムナードコンサート〉では、
アンドリュー・リットン(Andrew Litton)、
川瀬賢太郎、
エリアフ・インバル(Eliahu Inbal)、
小泉和裕、そして同団の音楽監督を務める
大野和士の指揮のもと、さまざまな国の名曲が演奏され、五輪ムーブメントを盛り上げます。
音楽監督として5シーズン目を迎える大野は、これまでに情熱を持って指揮してきた
武満 徹や
シベリウス、
ラフマニノフの作品で4月の定期演奏会に登場するほか、
ベルクと
ブルックナーの最晩年の傑作を
若杉 弘(第3代都響音楽監督 / 首席指揮者)の没後10年に捧げます。さらに、継続的にとりあげている
ブリテンの作品からは、「春の交響曲」を指揮します。
同団の終身名誉指揮者である小泉和裕は、
ブラームス、ブルックナーの重厚なシンフォニー・プログラムや、珠玉の名曲集などを指揮。同団の首席客演指揮者、
アラン・ギルバート(Alan Gilbert)は、
アデスの「クープランからの3つの習作」(日本初演)や、満を持して挑む
マーラーの交響曲第6番「悲劇的」でタクトをとります。同団の桂冠指揮者である
インバルは、
ショスタコーヴィチの交響曲第11番「1905 年」、第12番「1917年」で登壇。圧倒的なパワーと推進力で、インバル&都響ならではのショスタコーヴィチ像を描き出します。
4年ぶりの客演を果たすリットンは
ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界」を、ポーランド音楽界の巨匠
クシシュトフ・ペンデレツキ(Krzysztof Penderecki)は日本・ポーランド国交樹立100年を記念し、自身の作品を指揮。また、いまもっとも注目を浴びる指揮者のひとりである
フランソワ=グザヴィエ・ロト(François-Xavier Roth)による
ラヴェルのバレエ音楽『ダフニスとクロエ』全曲、都響ファンにも絶大な人気を誇る
マルク・ミンコフスキ(Marc Minkowski)による
チャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」、溌剌とした指揮で注目を浴びる川瀬によるラヴェルの名曲「ボレロ」、
マーティン・ブラビンズ(Martyn Brabbins)が指揮する作曲家たちが身近な人々への思いを込めて書いた作品を集めたプログラムなど、客演指揮者陣による公演も聴き逃せない内容です。都響初登壇となるアルゼンチン出身の俊英アレホ・ペレス(Alejo Pérez)と新鋭フィリップ・フォン・シュタイネッカー(Philipp von Steinaecker)も注目されています。