チェンバロやピアノ、オルガンを中心に各種鍵盤楽器を駆使し、幅広い時代とジャンルのレパートリーを持つ鍵盤楽器奏者の
武久源造が、『平均律クラヴィーア曲集』として知られる
J.S.バッハの作品を『適正律クラヴィーア曲集』と訳して挑んでいる全曲録音の第3弾『
バッハの錬金術Vol.2 #3/4 適正律クラヴィーア曲集 第1集・第2集 第13番〜第18番』(ALCD-1180 2,800円 + 税)を12月7日(金)にリリース。
武久は、とくに
ブクステフーデやバッハといったドイツ鍵盤作品での独特かつ的確な解釈に支持を寄せられ、楽器製作の過程についての深い造詣も持ち、楽器の構造的特色を最大限に引き出す演奏が楽器製作家たちからも高く評価されている鍵盤楽器奏者。武久は本作で、『適正律クラヴィーア曲集第1集』と『適正律クラヴィーア曲集第2集』よりそれぞれ第13番〜第18番を収録しており、『第1集』を足鍵盤付きチェンバロで、『第2集』をジルバーマン・モデルのフォルテピアノで演奏しています。
武久は本作でのアプローチについて、「本CDでは今までのこのシリーズとはやり方を変え、第1巻の13番の後に第2巻の第13番を続けるというやり方で、番号順に演奏した。こうすることにより、同じ調性の前奏曲とフーガが並び、あたかも一つの組曲のようなたたずまいを見せる場合がある。またバッハは、それぞれの調でやるべきことをやり尽くす、という観点から、第1巻でやらなかったことを第2巻で徹底的に追究するということもあった」と解説しています。