昨今は“渋谷系を歌う”と題し、いわゆる渋谷系の楽曲をアルバムやコンサートで歌い継いでいる
野宮真貴が、そのルーツともいえる
ピチカート・ファイヴ時代、初にして唯一リリースしたソロ・アルバムのリイシュー『
miss maki nomiya sings』(COCP-40774 2,500円 + 税)が3月20日(水)に発売されます。アルバムに先駆け、2月7日(木)には、2016年に発売され重版を重ねたエッセイ「赤い口紅があればいい」が文庫で発売されます。
2000年7月にリリースされた『miss maki nomiya sings』は、ピチカート・ファイヴの世界進出と同時期にアメリカで活躍した
本田ゆか(
CIBO MATTO)や
テイ・トウワ、野宮のデビュー・アルバムをプロデュースした
鈴木慶一、
KISSファン同士として交流のある
HEESEY(
THE YELLOW MONKEY)ら、個性的なプロデューサー陣によって野宮の魅力が引き出された内容。アルバムの約半分は伊ナポリの沖にあるカプリ島でレコーディングされ、“イタリアの渋谷系”
モンテフィオリ・カクテルや
VIP200といったアーティストたちとのコラボを実現させています。今回はボーナス・トラックとして、同時期に録音しており、当時はコンピレーション盤でしか聴くことのできなかった、入手困難な
横山 剣とのコラボによる「地球を七回半まわれ」も収録。
野宮は本作について「あれから19年。“世界中の渋谷系の名曲を歌い継いでいく”という思いで、今でも私は歌い続けていますが、それはこのアルバムから始まっていたのかもしれません」とコメントしています。
「ジェットセッター野宮真貴が世界中を旅しながらアルバムを作ったら…」というコンセプトで、世界中の渋谷系のアーティストと一緒に作り上げたこのアルバムは、いまでも私の宝物です。
N.Y.で活躍するチボマットの本田ゆかさん、N.Y.の渋谷系DEE-LITEを経て東京でソロ活動を始めたテイトウワくん。
お互いに大好きなロックバンドKISSのカバーしたザ・イエロー・モンキーのヒーセ。
ミラノ在住のDJ岩村学くん、世界の玄関口・羽田空港近くに住み(笑)、私のデビューアルバムのプロデューサーでもある鈴木慶一さん。
60’sイタリア映画音楽のカバーバンドV.I.P.200やラウンジ・ミュージックのモンテフィオリ・カクテルとのオリジナル・ソングなど。
わがままを言って、イタリアのカプリ島のスタジオで行った夢のようなレコーディングは、今でもカプリのレモンの香りと共に鮮明に思い出されます。
あれから19年。「世界中の渋谷系の名曲を歌い継いでいく」という思いで、今でも私は歌い続けていますが、それはこのアルバムから始まっていたのかもしれません。
今回のリイシューで、私と一緒に音楽の旅を楽しんで欲しいと思っています。――野宮真貴