ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のコンサート映像配信サービス“デジタル・コンサートホール”が、インターネットイニシアティブ(IIJ)とパナソニックの技術により、4K映像のライヴ配信を開始。最初の4Kライヴ中継は、8月23日(金)に行なわれる2019 / 20(年)シーズン開幕演奏会(新首席指揮者キリル・ペトレンコの就任演奏会)です。
デジタル・コンサートホールは、ベルリン・フィルの年間約50回の定期演奏会を中継し、現在約550本の演奏会映像をビデオ・オン・デマンドで再生可能。2017年以降は、パナソニックの放送用映像収録機器を装備したフィルハーモニー(ホール)内のスタジオにおいて、4Kでの収録を行なっています。この4K映像は、これまでビデオ・オン・デマンドとして提供されてきたものの、新シーズンの開幕を機に、ライヴ配信も4Kで行なわれることになりました。
4K映像のライヴ配信は技術的なハードルが高く、世界的にも定期的に中継を行なっているサービス事例は希少です。ベルリン・フィルのメディア事業子会社「ベルリン・フィル・メディア」では、過去にIIJと高精細映像ライヴ配信の実証実験を行なってきており、今回同社の技術協力によってライヴ配信化を実現。4K映像のライヴストリーミングをレギュラーに実施するのは、クラシック界ではデジタル・コンサートホールが世界初となります。なお、4Kライヴ映像の受信には、対応したアプリ(テレビのメニュー画面で無料ダウンロード可能)とチケット(利用券)が必要です。また8月23日(金)の時点で視聴可能なのは、パナソニックの4Kテレビ(一部)となります。
ベルリン・フィルのソロ・チェロ奏者で、メディア代表を務めるオラフ・マニンガー(Olaf Maninger)は、この技術革新について「4K 配信のライヴ化は、我々にとって新たなマイルストーンとなるものです。これにより我々は、ベルリン・フィルの演奏をより生き生きと、リアルに世界のファンに届けるという夢に、さらに一歩近づくことができました。我々は、この技術的進歩を可能にしてくれたIIJ に、深く感謝しています」と語っています。
Philharmonie und Kammermusiksaal©Heribert Schindler