『日経トレンディ』が選ぶ“2019年来年の顔”に選出され、TBS系ドラマ『
凪のお暇』のゴン役でも話題を呼んだ
中村倫也が主演を務める映画「水曜日が消えた」が、2020年に全国ロードショー。公開に先駆け、場面写真が公開されています。
1人の人間の内側で、曜日ごとに入れ替わって暮らしている7人の“僕”を主人公とし、他の“曜日”とは、直接会うことはできず、日記を通してのみ間接的に互いを知るという本作。物語の世界は、最も地味でつまらない一人、通称“火曜日”の視点を通して描かれています。本作について中村は、「完成した画が予想できない脚本でした。また自分が7役演じることも“やっかいだなあ〜”と(笑)。でもだからこそ、あまり類を観ない邦画になる期待感を抱きました」とコメントしています。
監督・脚本・VFXを務めたのは、映画『
君の名は。』でCGクリエイターとして参加した
吉野耕平です。吉野はコメントで、「もしも自分の中に複数の人格があって……その中でも、つまらない“脇役”だったとしたら世界はどう見えるだろうか。ふと考えたそんな小さな空想からこの物語は始まりました」と着想の発端を明かし、また観客へは「架空の物語が、時々現実の見方を変えてくれる、そんな瞬間が好きです。この作品が、誰かにとってそんな一本になってくれれば……と、強く願っています」とメッセージを寄せています。
完成した画が予想できない脚本でした。また自分が7役演じることも「やっかいだなあ〜」と。笑
でもだからこそ、あまり類を観ない邦画になる期待感を抱きましたし、
いくらでも大ごとにできる出来事をあくまで日常として描いていくささやかさに好感を持ちました。
ザラッとした、じんわりと温かい手触りを残せる作品になっていると思います。ご期待ください。――中村倫也もしも自分の中に複数の人格があって…その中でも、つまらない“脇役”だったとしたら世界はどう見えるだろうか。ふと考えたそんな小さな空想からこの物語は始まりました。
曜日ごとに入れ替わる7つの人格。そのうちの一人の目を通して世界を見たとき、何が見えるだろうか。
何に出会うだろうか。
そんな自分だけの小さな空想を楽しんでいるうちに、現実の世界でいくつかの出会いと出来事があり、
幸運にもその小さな空想が映画として形になる機会を頂く事になりました。
一人だけの自由でフワフワした空想が現実の世界で作品として形になる過程はスリリングで、
その中で選んだもの、選ばなかったもの、色々なものがありました。
でも、振り返れば大事なものだけはギュッと絞られ、きちんと全部残せたように思います。
今はそれをきちんと磨いて届けるまでの残りの日々を、大切に楽しみたいと思っています。
目が覚めたらいつも火曜日の男。
彼の目を通して世界を見たとき、見慣れたはずの日常が違って見えてくるかもしれません。
そして、そこに隠れていた大事なものに気づくかもしれません。
架空の物語が、時々現実の見方を変えてくれる、そんな瞬間が好きです。
多くの方々の才能と力、そしていくつかの縁と偶然で生まれたこの作品が、誰かにとってそんな一本になってくれれば…と、強く願っています。――吉野耕平(監督・脚本・VFX)©2020『水曜日が消えた』製作委員会