東京2020大会の公式文化プログラム“東京2020 NIPPONフェスティバル”の共催プログラムとして、2020年6月に〈東京・春・音楽祭特別公演 ベルリン・フィル in Tokyo 2020〉(主催: 東京・春・音楽祭実行委員会 / 共催: 公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会)が開催されます。11月22日(金)には、東京・春・音楽祭実行委員会実行委員長の鈴木幸一、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会事務総長の武藤敏郎、
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団財団ゼネラルマネージャーのアンドレア・ツィーツシュマン、ベルリン・フィルのソロ・チェロ奏者にしてメディア代表のオラフ・マニンガー、東京・春・音楽祭実行委員会事務局長の芦田尚子の登壇のもと、都内で記者発表が行なわれました。
本公演は、指揮者の
グスターボ・ドゥダメルと、28ヵ国の多国籍プレイヤーから成る世界最高峰のオーケストラ、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団による東京2020大会のための3種4公演。同楽団にとって16年ぶりとなる東京文化会館での公演では、東京2020大会のためのスペシャル・コンサート、
マーラーの交響曲第2番「復活」 、
ベートーヴェンの交響曲第9番「合唱付き」(第九)という3つのプログラムが予定されています。
さらに今回は、同楽団の日本では初となる野外公演も実施。東京・新宿御苑 風景式庭園で「第九」の無料公演(ただし新宿御苑への入園料が必要)が行なわれます。ドゥダメルとオーケストラ、ソリスト、合唱という総勢約400人ものアーティストが出演し、1万人の観客動員を予定しています。無料公演への応募方法は、2020年3月下旬に特設サイトで案内される予定です。
マニンガーは会見で「(プログラムCで演奏する)ベートーヴェンの〈第九〉は、“民族を繋げる”という強いメッセージ性のある作品。大規模な合唱と強いメッセージ性を持つこの楽曲が選ばれたのは当然ではないかと思います。ベルリン・フィルとしては、日本の合唱団、そして“2020 One World Choir”(※世界中から集められる約300人の合唱団)とともにこの作品を届けられることを楽しみにしています。プログラムBでは、ベルリン・フィルにとってはなじみのレパートリーのひとつであるマーラーの〈復活〉を演奏させていただきます。また、プログラムA(東京2020大会のためのスペシャル・コンサート)では、ベートーヴェンの作品をはじめ、
早坂文雄さんの作品や
ラヴェルの〈ボレロ〉、マルケスの〈ダンソン第8番〉などを演奏いたします。すべての曲が情熱、炎、踊り、舞、そして国際性、多様性といったものを象徴し、みんなで喜び祝おうというプログラムになっています。そしてとくに我々が楽しみにしているのが、1万人のお客様を前に行なわれる新宿御苑でのオープンエアーのコンサートです。これはまさに、我々ベルリン・フィルがつねに大切にしてきた、音楽を民主化していくという趣旨にも非常に合っているものです。舞台の上では、アマチュアとかプロといった垣根を取り払って、誰もが舞台の上にあがり、そして音楽を奏でるという、すばらしいイベントになると期待しています」と語りました。
写真提供: 東京・春・音楽祭実行委員会 / 撮影: 飯田耕治