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マックス・リヒター、世界人権宣言にインスピレーションを得た新作『VOICES』を発表

マックス・リヒター   2020/06/26 12:48掲載
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マックス・リヒター、世界人権宣言にインスピレーションを得た新作『VOICES』を発表
 2019年に15年ぶりの来日公演を実現させたマックス・リヒター(Max Richter)が、ニュー・アルバム『VOICES』を7月31日(金)に発表します。世界人権宣言にインスピレーションを得たというこのアルバムに収められたのは、世界各地の人たちによる世界人権宣言の朗読と1949年に録音されたその前文の朗読に、アップサイドダウンオーケストラの演奏をフィーチャーしたもの。先行シングルの「All Human Beings」が6月25日から配信されています。

 1948年に批准された世界人権宣言は、人権および自由を尊重し確保するために、すべての人民とすべての国とが達成すべき共通の基準を宣言したもの。すべての人が基本的人権を持つことをはじめて公式に宣言したこの決議は、その後人権の判断基準として広く用いられるようになり、慣習国際法としての地位を獲得してきました。1949年に録音された朗読の冒頭では、世界人権宣言起草委員会の委員長を務めたエレノア・ルーズベルトの声を聞くことができます。

 「世の中が上下逆になり、普通だとされるものが転覆する、というアイディアから生まれた。そこでオーケストラを上下逆さま(アップサイドダウン)にしたんだ。楽器の割合という意味で」とリヒターが語るアップサイドダウンオーケストラのために彼が書いたのは、12本のダブルベース、24本のチェロ、6本のヴィオラ、8本のヴァイオリン、そして1台のハープのためのスコアです。そこに、12名の言葉のないクワイア、キーボードにリヒター本人、ヴァイオリン・ソリストのマリ・サムエルセン、ソプラノ歌手グレース・デヴィッドソン、そして指揮者のロバート・ジーグラーが加わりました。

 リヒターは新作について、「考える場としての音楽、というアイディアに惹かれたんだ。今、僕ら人間に考えねばならないことがあるのは、あまりにもあきらかだからね。僕らが生きているのは非常に困難な時代だ。自分たちが作った世界を見回し、絶望と怒りを覚えるのは容易なことだ。でも、問題を作ったのが僕たち自身であるのなら、解決策もまた手の届く範囲にあるはずだ。“世界人権宣言”は人間が前に進むための道を示してくれている。欠点がないわけではないが、より良い、思いやりのある世界は実現可能だという、力づけられるヴィジョンを謳っているんだ」とコメントしています。

 また、2015年の『スリープ』のiPhone用アプリが新たに公開されました。“睡眠”“瞑想”“集中”の3つのセッションからひとつを選び、時間を指定するとそれにあわせた音楽が再生されます。リヒターのこのアプリのために「目覚まし用のサウンド」を新たに作曲しています。

Photo by Mike Terry



ユニバーサル ミュージック
www.universal-music.co.jp/max-richter

スリープ アプリ
apps.apple.com/jp/app/sleep-by-max-richter/id1509084936
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