5月に7年振りのカヴァー・アルバム『遊音倶楽部〜2nd grade〜』をリリースしたシンガー・ソングライターの絢香が、全国ツアー〈絢香LIVE TOUR 2020 “遊音倶楽部〜2nd grade〜”〉が新型コロナウイルス感染症の影響によって全公演無期限延期となったことを受け、7月18日に生配信ライヴ〈絢香“遊音倶楽部〜2nd grade〜” -ONLINE LIVE-〉を開催しました。

　7月7日にリリースした三浦大知とのコラボレーション楽曲「ねがいぼし」では、ファンからコーラス用の音声やMV用の写真を募集し作品を作り上げました。さらに、Taka（ONE OK ROCK）や清水翔太のほか、三浦大知、Nissyこと西島隆弘（AAA）、KENTA（WANIMA）、阿部真央、Aimerが参加した“[ re: ]プロジェクト”にも参加し、コロナ禍でできることを精力的に行なってきました。

　今回の生配信ライヴも、豪華バンドメンバーとともにカヴァー曲とオリジナル曲で構成されるセットリストで織り成す、オンラインだからこそできるライヴを行なうことが事前に告知されていたため、大きな期待が寄せられていました。


　NHK朝の連続テレビ小説『花子とアン』主題歌としても知られる「にじいろ」で幕を開けると、「Love Love Love」、「ヒロイン」、「アポロ」と『遊音倶楽部〜2nd grade〜』に収録されているカヴァー曲を披露。

　ピアノ、ベース、ギター、パーカッションという布陣のバンドだからこそ表現できる、アルバムに収録されたアレンジとは違った曲の魅力に視聴者から驚きのコメントが多数寄せられ盛り上がりを見せました。

　MCは、生配信ならではの視聴者から寄せられたリアルタイムチャットを見ながらトークを展開。ファンとの細やかなやり取りによりアットホームな雰囲気でトークが進んでいく中、いつもイヤモニを使用せずにライヴをするという絢香ならではの試みが繰り広げられました。

　直前に演奏し終えた「THIS IS THE TIME」が先ほどとは違うアプローチでピアノのイントロが始まると、その音に呼ばれたミュージシャンの演奏と絢香の歌は、先ほどとはまったく違うアレンジに。絢香とミュージシャンが共にその場で生まれる音楽を楽しんでいる様子が、オンラインならではの、まるで最前列で見ているような感覚で楽しめる瞬間となりました。

　「ねがいぼし」「三日月」「みんな空の下」の夜ソングセクションでは、夜空に静かに光る月のようにあたたかい歌唱を響かせました。


　再び『遊音倶楽部〜2nd grade〜』収録曲の「恋人よ」などカヴァー曲を立て続けに届けたあと、絢香は「また必ず会場でみなさんと盛り上がれる日がくると信じて（歌っています）こういう状況ではありますが、オンラインで同じ時間を共有できて、さらに日本全国のみんなと繋がることができる時代で良かったなと思います」と語りました。

　ラストは『遊音倶楽部〜2nd grade〜』のラスト曲でもある「明日晴れるかな」。明るい空気感にも切なさや悲しみにも寄り添う繊細な楽曲を丁寧に歌い、未来への希望と共に本編を締めくくりました。

　ファンクラブ会員限定のアンコール＋アフタートークでは、リアルタイムチャットからの視聴者リクエストに応えて、即興カヴァーを数曲歌唱。最後までアットホームな和気藹々とした空間を生配信ライヴで届けました。

　来年デビュー15周年を迎える絢香。彼女の歌声を直に聴ける日が待ち遠しくなる、穏やかで優しく、ポジティブな2時間は7月26日（日）23:59までアーカイブ視聴が可能となっており、チケットも同日7月26日（日）18:00まで購入可能となっています。

文 沖さやこ