佐野元春が提唱して発足した、音楽制作者支援を目的としたオンライン・イベント〈SAVE IT FOR A SUNNY DAY〉。その一環として上映されている〈佐野元春40周年記念フィルム・フェスティバル〉シリーズの第5回目が、11月18日(水)に上映されます。
上映タイトルは、佐野元春&THE HOBO KING BAND 1998アンプラグド・ライヴ〈地下室からの接続〉。当時、インターネットと衛星放送による中継のみで配信されたこのライヴは、ソニーミュージックと佐野元春の合同企画として実現。国内初の有料インターネット・ライヴとして、その先駆的な試みが大きく注目されました。当日は残念ながら接続の状況が悪く、視聴に不都合が生じましたが、その後の確実な配信方法の確立に向けて貢献した功績は大きいとされています。
収録は今から22年前となる1998年8月30日、場所は、東京・ソミドホール。
井上富雄(ウッドベース)、
Dr.kyOn(g,アコーディオン)、
里村美和(パーカッション)、
佐橋佳幸(g)、そして佐野元春(vo,g)という、アンプラグドなバンド編成でのライヴで、ステージを中心にその周りをプレス関係者が囲むというクローズドな雰囲気の中で行なわれました。演奏曲は、アルバム『
THE BARN』からのレパートリーを中心に進み、「ヤング・フォーエバー」「風の手のひらの上」「マナサス」など、様々なアコースティック楽器を駆使したジャム・セッションとなりました。
アンプラグド・ライヴ〈地下室からの接続〉は、その内容から1991年に行なわれたTHE HEARTLANDによる同様のアンプラグド・セッション〈Goodbye Cruel World(さようなら残酷な世界)〉と双璧をなす名演とされています。当時はまだ実験的かつクローズドとされていたライヴですが、このたび完全な形での公開が実現することになります。なお、監督は鶴岡雅浩が担当しています。
本配信は、ライヴ番組の感覚で届ける1回限りのストリーミング特番。ライヴ・コンサートと同じような体験を視聴者とシェアします。当日は佐野本人も視聴者のひとりとして参加、ファンとのチャットが予定されています。また、当日はセレクトショップ・ブランドBEAMS とのコラボレーションによる、オリジナル・ウェア / グッズも併売。上映と合わせてその収益は、佐野が提唱する「SAVE IT FOR A SUNNY DAY」を通じて、コロナ禍で困窮する音楽制作者支援の基金として役立てられます。