ライ・クーダー 2005/05/18掲載(Last Update:08/03/31 17:57)
キューバの伝説的なギタリスト、マルエル・ガルバンとの共演盤となった前作
『マンボ・シヌエンド』(写真・2003年)以来となる、
ライ・クーダーの新作が6月29日にお目見え!
最近のライの作品ではすっかりおなじみとなったNONSUCHからのもので、
『シャヴェス・ラヴィーン』(WPCR-12111 \2,680(税込))と名付けられた本作。“シャヴェス・ラヴィーン”とは、第二次世界大戦後の1940年代後半、ロサンゼルスに存在したあるエリアの名前。1950年代にドジャース・スタジアムの建設のため、今はなくなってしまったそのエリアは、ラテン系の人々が住むチカーノ・コミュニティだったのだそうで、そんな街に捧げる15のオマージュが収録されているとのこと。ラジオが生活の中心にあって、地球外からの未確認飛行物体=UFOの存在が話題となり、共産主義が世界を席巻、自由主義の国、とくにアメリカで“アカ狩り”が行なわれ、そしてベースボールに沸いていた……そんなはるか昔のノスタルジーも感じさせつつ、ブルース、ラテン、ジャズといった多種多様な音楽を吸収してきたライ・クーダーならではのハイブリッドかつリラックスした世界が堪能できそうです。
寡作といえるライにしては、早いインターバルで届けられそうな本作、とくに滋味好きな方は要チェックですよ。