埼玉・彩の国さいたま芸術劇場が、午前11時に開演する新シリーズ「イレブン・クラシックス」をスタート。ナビゲーターに音楽評論家の林田直樹を迎え、トークと演奏で構成するコンサートです。その初回公演〈イレブン・クラシックス Vol.2 波多野睦美&高橋悠治〉が、2021年1月13日(水)に同劇場の音楽ホールで開催されます(〈Vol.1〉は新型コロナウイルス感染症の影響で中止)。
当日の演奏予定曲目は、シューベルトの歌曲集《冬の旅》より「春の夢」、「シルヴィアって?」(英語で歌唱)、「アヴェ・マリア」、
高橋悠治の「バッハと歩哨」「民衆に訴える」ほか。チケットは全席指定2,000円です。
また、
波多野(メゾソプラノ)と高橋(p)は、波多野のレーベル「ソネット」から6枚目のアルバム『
ねむれない夜〜高橋悠治ソングブック〜』を12月中旬に発表します。このアルバムには、高橋が波多野のために書いた新作、森崎和江の詩集『ささ笛ひとつ』(2004年)の3篇に曲をつけた「旅だちながら」や、1977年に書かれた「ぼくは12歳」など、詩人たちの言葉が時を超え、今この時に心に響く作品を収録。戦場で吸い込んだ毒ガスにより健康を失い、その後の半生を病院で過ごしながら作曲と作詩を続けたアイヴァー・ガーニーが、戦場でバッハの前奏曲を思い出している歩哨を詠んだ詩に、高橋が曲をつけた収録曲「バッハと歩哨」は、〈イレブン・クラシックス Vol.2 波多野睦美&高橋悠治〉で演奏される予定です。
絵 by 柳生弦一郎
Photo by 河野俊之