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昭和を代表する作詞家・なかにし礼さん死去

なかにし礼   2020/12/25 13:54掲載
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昭和を代表する作詞家・なかにし礼さん死去
 アン・ルイス「グッド・バイ・マイ・ラブ」、いしだあゆみ「あなたならどうする」、岩崎宏美「女優」、北島三郎「まつり」、北原ミレイ「石狩挽歌」、五月みどり「熟女B」、島津ゆたか「ホテル」、TOKIO「AMBITIOUS JAPAN!」、氷川きよし「櫻」、ザ・ピーナッツ「恋のフーガ」、弘田三枝子「人形の家」、細川たかし「北酒場」「心のこり」などで知られる、昭和を代表する作詞家で、直木賞作家であるなかにし礼が、12月23日(水)、心筋梗塞のため東京都内の病院で亡くなりました。82歳でした。葬儀や告別式は親族のみで執り行なうということです。細川たかしのコメントが届いています。


[細川たかし コメント]
なかにし礼先生の訃報を聞き、また一人昭和の偉人が亡くなってしまい残念でなりません。長い間闘病されていたと聞いていたので今は天国でゆっくりとお休み下さいと祈るばかりです。先生とは私のデビュー曲『心のこり』を作詞して頂いたのが最初の出会いでした。「私バカよね おバカさんよね」冒頭の歌詞が余りにインパクトが強く、よくキャンペーンなどで子供に「あっおバカさんが歩いてる」などと言われる程でした。元々タイトルが『私バカよね』でしたがデビュー曲でこのタイトルは可哀想だと先生が『心のこり』と付けてくれたんです。その七年後『北酒場』も先生の作品で私にとっての代表曲です。先生本当にありがとうございました。心よりご冥福をお祈りしております。


 なかにし礼は1938年、中国黒龍江省牡丹江市生まれ。立教大学文学部仏文科卒。大学在学中よりシャンソンの訳詩を手掛け、「知りたくないの」(1964年)のヒットを機に作詩家となりました。

 ヒットメーカーとして活躍を続け「今日でお別れ」(1967年)、「石狩挽歌」(1975年)、「時には娼婦のように」(1978年)、「北酒場」(1982年)など約4000曲の作品を作ります。「天使の誘惑」(1968年)ほかで日本レコード大賞を3回、同作詩賞を2回、またゴールデンアロー賞など受賞歴多数。

 その後作家活動を開始し、小説『兄弟』(1998年)を発表。次作の『長崎ぶらぶら節』(1999年)で第122回直木賞を受賞。満州からの引き揚げ体験を描いた『赤い月』(2001年)は100万部に迫るロングセラーになり映画化もされました。『てるてる坊主の照子さん』(2002年)は『てるてる家族』としてNHK連続テレビ小説で放送されました。著書はほかに『夜盗』『さくら伝説』『黄昏に歌え』『世界は俺が回してる』『夜の歌』など。

 一方、舞台作品の台本・演出も手掛け、演劇・舞踏・オペラを融合した“世界劇”という新しい上演形式は高い評価を受けていました。

 2012年に食道ガンが見つかり陽子線治療を受けてましたが、2015年3月に食道横のリンパ節に再発。懸命なる闘病の末再度克服。近年はサンデー毎日にてエッセイ『夢よりもなお狂おしく』を連載するなど、各方面にて活躍していました。

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