NHK大河ドラマ『
麒麟がくる』のメイン・テーマでもその音色を響かせていた太鼓奏者の
林英哲が、演奏活動50周年を記念した公演〈独奏の宴―「絶世の未来へ」〜「祈り」「厄払い」、そして「良き未来」のための「ひとり舞台」、空前絶後、一世一代〜〉を3月17日(水)に東京・サントリーホールで開催します。活動50周年を記念した活動のスタートとなるこの公演は、東日本大震災から10年が過ぎ、いまだ復興半ばの東日本各地の方々へのさらなる祈念(応援)と、人々を苦しめるコロナ禍に耐え続けて約1年を経た今、人々の願いを込めた大太鼓による“大祓い”の意味も込め、希望の未来へ向けて“祈り、つなげたい”と企画されたものでもあります。
また、来年、2022年は日本人グループとして初の世界ツアーを実現させた“佐渡・鬼太鼓座”や“鼓童”の創設に関わり、同座のトッププレイヤーとして活躍した林が、グループを辞めソロ活動を始めてから40周年にあたり、古希を迎える年でもあります。それを記念した公演を、2022年2月4日(金)に東京・サントリーホールで開催することが決定しています。
[コメント]太鼓をたった一人で打つ大舞台、一世一代の独奏を、50年の節目にやらせて頂きます。
私が思う太鼓の音は、精神の深いところで鳴る音、森羅万象や宇宙意識に通じていくような音、という感覚があります。
たんなる賑やかしだけではない太鼓の深い命の響き、その律動が、19の時から50年もの間、私を支えてくれました。
わけもわからず乗ってしまった舟が、絶望の海に漂うこともありましたが、漕ぎ続ければ「絶望」ではない「絶世の未来」の岸辺が待っているかもしれない、そう思い続けた、その願いを込めた今回のサントリーホール「ひとり舞台」です。
60代最後の今年は、東日本大震災から十年、さらに度重なる自然災害、追い打ちをかけるコロナ禍―
多くの多難な人々の「祈り」と太鼓打ちの役割「厄払い」も併せて、力の限り、良き未来へと再生する命の響きを奏でたいと思っております。――林英哲©Julia Lebedeva