京都を拠点に、多彩な音楽活動を続ける
原摩利彦が2曲のシングル「“Being”Main Theme」と「3 States for TRANSDUCER」を2月26日に同時リリースしました。「“Being”Main Theme」はダイバーシティをテーマに和田萌が監督した映画『であること Being』のメイン・テーマ。「3 States for TRANSDUCER」は韓国のアーティスト、ペ・ソンヨンの個展のために書き下ろししたアンビエント楽曲です。
「“Being”Main Theme」は、ダイバーシティ / 多様性という言葉を耳にする機会が増えたなか、ふと頭に浮かぶ「本当にその言葉の意味を理解できているのか?」という疑問に焦点を当て、その様々な生き方を知ってもらう機会が持てるように、と和田萌監督が作り上げたドキュメンタリー映画『であること Being』のために書き下ろされた楽曲。本作のメイン・テーマは、映画に登場する10名それぞれが自分らしく生きていく姿を照らす光のように響く、凛としたピアノ楽曲となっています。また、本楽曲の楽譜は原摩利彦オフィシャル・サイトにて公開されており、ダウンロードが可能です。
「3 States for TRANSDUCER」は、韓国在住のアーティスト、ペ・ソンヨンの個展のために書き下ろした3つの楽曲を合わせたアンビエント作品。サウンド面ではラジオノイズを多用しており、展示されていた作品に呼応し主張をする音や、緊張感と浮遊感を往来しながら奥行きをもって空間を一体化させていく構成が見事な一作となっています。会場となったギャラリーの所在地である、アート&カルチャーで地域に新たな潮流をもたらす宿泊施設アンテルームソウルの全館のサウンドスケープも原が担当しました。
[コメント]
2017年にドキュメンタリー番組『情熱大陸』に出演した際、密着取材をしてくれたディレクターが和田萌監督でした。丁寧に寄り添い、ありのままを捉えようとする姿勢が印象的でした。取材も終わりに近づいた頃、「いつか映画を作ったら音楽をお願いしますね」と言われ、約束しました。ペ・ソンヨンさんは大学時代を京都で過ごし、今はソウルを拠点に活動されています。2年間の兵役を終えられての初個展で、創作意欲が爆発したような作品群でした。初監督作品と初個展に立ち会うことができて、とても嬉しく思います。二人の強い思いに突き動かされ、すぐに音楽が浮かびました。――原摩利彦