1990年4月に「Step by Step」で歌手デビュー。以来、“20世紀最後の正統派アイドル”として絶大な人気を博し、「
友達でいいから」(94年)をはじめ数々のヒットを放った
高橋由美子が6月27日(日)、東京・日本青年館でデビュー30周年の記念コンサート〈高橋由美子30th Anniversary Live 令和だ!由美子だ!全員集合!〜日本青年館で逢いましょう〜〉を開催しました。
近年は女優として幅広く活躍している高橋が歌手として単独公演を行なうのは、2009年7月に日比谷のシアタークリエで実施したライヴ以来、じつに12年ぶり。日本青年館は91年7月に1stコンサートが開催されたファンにとっての“聖地”で、高橋のたっての希望で会場となりました。
今回のコンサートは本人が企画・プロデュースを手がけ、公演名は92年夏の全国ツアー〈夏だ!由美子だ!全員集合!〉と、7thシングル「
コートダジュールで逢いましょう」(92年)を引用。セットリストやチケットに付属する公演パンフレットの内容、グッズ制作、YouTubeを利用した宣伝活動に至るまで、すべて高橋が打ち合わせから参加・関与し、進められてきました。コンセプトは「令和に復活した20世紀最後の正統派アイドル」で、ステージングは、アイドル時代の振り付けをすべて手がけていたコレオグラファーの三浦亨が担当。その一方、ゲストコーナーではラジオ番組での共演以来、親交のある
鈴木大介(ギタリスト)と
近藤嘉宏(ピアニスト)の演奏で、アコースティックにバラードを歌い上げるなど、高橋の多彩な魅力を味わえる構成で、来場者を魅了しました。
万全の感染対策のもと行なわれたこの日の公演は、2020年に実施されたファン投票で1位を獲得した「
Fight!」(90年)でスタート。アイドル時代を彷彿とさせる裾が大きく広がった黄色のミニドレス姿の高橋が登場すると、色とりどりのペンライトが振られ、大きな拍手が巻き起こりました。序盤は高橋主演のドラマ主題歌「
Good Love」(93年)や「友達でいいから」(94年)など、おなじみのヒット曲で構成。赤のオフショルダーのパンツドレスに着替えた中盤のゲストコーナーでは「瑠璃色の地球」(
松田聖子のカヴァー)や、自作詞の「A Song For You」(94年)などのバラードをしっとりと歌い上げました。人気曲「
yell」(93年)の途中で白の衣装とスニーカーに早替えをすると、その後はアップ・テンポなナンバーを立て続けに歌唱。さらに2020年にリリースしたベスト・アルバム『
最上級GOOD SONGS[30th Anniversary Best Album]』に収録された最新曲「風神雷神ガール」で本編を終了しました。
鳴り止まぬ拍手の中、アンコールに応えた高橋は自身もお気に入りのこの日のタイトルをデザインしたTシャツ姿で登場。当時の振り付けそのままに「
アチチッチ」(92年)と、デビュー曲「Step by Step」(90年)を披露しました。MCでは、コロナ禍のなか来場したファンに30年分の感謝を伝えるうちに感極まって涙声に。最後はアイドル・グループ、夢∞NITY(ドリーム・インフィニティ)とのコラボで「Fight!」を歌って100分のステージを終えました。
なお、コロナ禍で来場がかなわなかったファンからの声に応えて、この日の公演を収録したライヴDVDの発売が決定しました。詳細は追って発表の予定です。
[高橋由美子 コメント]こうやって皆さんとお会いする日が来るなんて、夢にも思っていませんでした。30年前、最初のコンサートをやった日本青年館で歌いたいという私のわがままがたくさんの方のお力添えで叶って感無量です。今日は会場に足を運んでくださった皆さんと、この会場に来られなくて、おうちで応援してくれているすべての皆さんに感謝を込めて、精いっぱい歌わせていただきました。みんな、ありがとう!!