英スコットランド出身の20世紀を代表するヴィオラ奏者の一人、
ウィリアム・プリムローズ(William Primrose)によるバッハ、シューベルト、
クライスラーらの作品を収録するアルバム『バロック&アンコール小品集』が8月13日(金)に発売されます。全23曲中14曲が初出音源です。
アルバムには、彼の全盛期である1939年と1941年にRCAに録音した音源を収録。初出音源は録音されたものの第2次世界大戦の影響でこれまで陽の目を見ずにいたもので、バッハの「われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ BWV 639」、ヘンデルの「ソナタ イ長調 HWV 361」などを含みます。
プリムローズは1904年生まれ。1937年に渡米して
トスカニーニ率いる
NBC交響楽団に入団。NBC響メンバーで結成したプリムローズ四重奏団や、
ヤッシャ・ハイフェッツおよび
グレゴール・ピアティゴルスキーとのトリオでも活躍しましたが、1940年代後半から聴覚障害に悩まされ、徐々に演奏の現場から教育活動へと比重を移しました。また、プリムローズはクライスラーの演奏に共感し、彼の弦楽四重奏曲の録音に参加。このアルバムでもクライスラーの作品や編曲作品を多く演奏しており、その多くにクライスラーの信頼篤いピアニストの
フランツ・ルップを起用しています。