8月6日にデビューEP『KAMA WEWE』を配信リリースしたばかりのインスト・バンド、Yui&The Mahadhi Bohemiansが、8月9日に東京・渋谷Under Deer Loungeにてリリース記念ライヴを開催。
この日は、メンバーのYui Arakawa(per)、
白根佳尚(ds,per)、Yahman(b,per)、HamaBuddha(Sound Engineer)の4人に加えて、井上“KB”幸法(g)、
堂地誠人(sax)、鈴木掌(Live Painting)らのゲストを招き“踊れてキャッチーなワールドミュージック”を感じられる一夜を彩りました。
『KAMA WEWE』のカバーアートを手掛けた画家、アートプロデューサー鈴木の描いた作品たちに囲まれたステージにYui Arakawaが登場。レインスティックやカシシをループさせ、Yui Arakawa、白根の2人によるムビラのセッションが始まります。重なり合う音で異空間に旅するライヴの始まりに相応しい幻想的な時間が開幕。ジャンベフィルがきっかけとなり、1st EP『KAMA WEWE』でもオープニングを飾った、パーカッションとムビラのみで構成された楽曲「Kutamba」の演奏がスタート。ステージ上のミュージシャン全員がパーカッションを奏で、曲の世界観を見事に再現し、激しいジャンベソロの後、バンド演奏が加わりライヴアレンジへ。堂地のサックスによるメロディに井上のギターが絡まり合い、まるでジャングルを抜けて太陽の照り返す海辺に出ていくような情景を、バンドの音で演出しました。Yahmanがステージ縁に座り、キューバのバタを叩き始めるとライヴは次の場面へ。Yui Arakawa、白根も加わり3名によるバタセッションを披露。そのまま印象的なベースフレーズから始まる楽曲「Empty club」へと繋がり、哀愁のサックスがアダルトな世界へ。アフロジャズサウンドから徐々に軽快なルンバ、JB'sのようなファンクへと変化していくアレンジは、パーカッショナブルな音楽の歴史の流れを見ているようです。
ライヴ後半戦は、またしても3人のバタアンサンブルからスタート。メロディ楽器が加わり、インプロビゼーション曲へ。メンバーもどこに向かって行くのかわからないままスタートをするセッションですが、全員が同じ景色を見ながら音でストーリーを描いていけるのがこのバンドの強みの1つ。そこからジャマイカンなダンス・ナンバー「Bona Tempesta」へと続いていきます。RECヴァージョンとは異なった形で展開されていくこの楽曲。エンジニアHama Buddhaが仕掛けるディープなダブアレンジも印象的。是非とも野外フェスでも体感してみたいサウンドです。ここまで1st EPの収録曲順に楽曲を展開し、最後の曲は、EPタイトルにもなっているアフリカン・ポップス「Kama wewe」でこのライヴを締めくくりました。キャッチーなムビラのリフと共に、最後の曲らしくピースフルな風が吹く中、ステージ上の全員がアフリカ生地の衣装を纏い、鈴木掌のLive Paintingとも交わり、音楽だけでなく視覚的にも楽しめるショーとなりました。
様々な民族楽器とミュージシャン達の卓越したセッションで素晴らしい空間を演出してくれたYui&The Mahadhi Bohemiansは、早くも次のワンマン・ライヴが10月14日(木)神奈川・元住吉POWERS2にて決定しています。