2020年、芸能生活50年を迎えた
八代亜紀。圧巻の歌唱と、精力的な活動を続ける、日本を代表するディーヴァの1人。2010年以降は、ジャズ・アルバムもリリースするなど、ジャンルにとらわれない歌声は、今もなお多くのファンを魅了しています。そんな八代が、デビュー日である9月25日に
ベスト・アルバムをリリース。「舟唄」「雨の慕情」など、往年の大ヒット曲12曲を今回新たにレコーディングし、また、50周年にちなみ、様々なテーマでセレクトされた50曲を4枚のCDに収めた豪華盤も発売。まさに集大成の内容になっています。
このたび、そのベスト・アルバムのリード曲である「舟唄」の令和版ミュージック・ビデオが公開。新「舟唄」のMVは、
宇川直宏の絵コンテとアートディレクションにより、ジャケットのアートワークを手掛けた
田名網敬一の描き出す異次元の世界を
阿久悠の歌詞に乗せて八代が旅をする構成になっています。極彩色の田名網的異世界キャラクターが多数共演する斬新な演出で、この世界においても八代は尚も煌々と光り輝いています。
幼い頃に戦争を経験している田名網にとって、八代は昭和のトラック野郎たちと同じく平和と救済のマドンナ“八代観音”であるとのこと。田名網は、「ある日、ラジオから流れる独特の歌声に心が騒ぎました。初めて聴く八代亜紀さんの演歌です。すっかり魅了されてしまいました。私がキャンバスにむかう時、音楽の発する波動は不可欠なものです。現在の私の作品の主要なテーマは過去の記憶を描くことです。八代さんの歌声を聴いていると、私の遠く霞んだ過去の記憶が色鮮やかに蘇り、歌声と私の記憶が融合し、不思議なハーモニーを奏でているような気がするのです。八代さん独特の歌唱法が私の脳内のあちらこちらを刺激するのかもしれません。今も一日一回は大好きな八代さんの歌を聴きます。田名網芸術のミューズとも言える八代演歌は私に“神の目”を与えてくれるのです」とコメントしています。
また、この斬新なMVを観た八代は、「とにかく現代の技術は凄い!撮影の時は、グリーンバックのスタジオで淡々と歌っただけなのに……(笑)CGを駆使して出来た世界の中で、田名網先生が描かれたキャラクターとともに〈舟唄〉という旅をする。この極彩色の裏にある、哀愁を感じてもらえたら嬉しいです。まさに令和版〈舟唄〉のMVの完成です」と感想を語っています。
八代自身、2020年から2021年にかけて、コロナの影響による外出の自粛により、コンサートの延期や中止、レコーディング、番組収録のスケジュール変更など、活動に多大なる影響を及ぼしました。それでも、少しでも世の中を元気づけようと、様々な場所で歌声を届けています。アルバム発売日の9月25日には東京・昭島市での久々のコンサートを開催後、同日夜には、初のTikTokライヴを行うなど、71歳にもかかわらず精力的な活動を続けています。また、10月5日(火)には、NHK『うたコン』にも生出演する他、朝日放送テレビ『相席食堂』にも登場します。