ザ・ビートルズの新作は、基本的に全世界同時発売、そして発売と同時に、その内容詳細が明らかになるのが通例。かつては、真夜中にCDショップに駆けつけて、いち早くビートルズの新作を手に入れたマニアも多いことでしょう。つまり、内容詳細は発売日まで厳重な制限がかけられ、世界中のファンが、その瞬間を待ちわびることになっています。今回10月12日(火)に発売となる公式写真集もそのルールは固く守られてきました。そして、アメリカやヨーロッパよりも日付が変わるのが早い日本に於いて、公式写真集『ザ・ビートルズ:Get Back』“開封の儀”が10月12日の午前0時、世界最速でYouTubeにアップされることになりました。
11月末に配信公開される映画『ザ・ビートルズ:Get Back』は60時間にも及ぶ未公開映像から再編集ということが話題になっていますが、音声はさらに長い150時間が録音されていました。では、映像作品の中で全ては使用されないと思われる膨大な音声データの内容は、どこかで明らかにされるのか? その答えは、映画に先がけて発売される、この公式写真集に隠されているのかもしれません。写真集には、全ページにわたってスタジオでのメンバー間の会話が丁寧に、不要な演出や脚色なく書き起こされています。さらに、数多くの未発表写真が、この記録をよりリアルなものにしてくれていることは間違いありません。また、
ピーター・ジャクソン監督は、公式写真集の前書きで、「これは映画と別のもう一つの物語だ」と述べています。
50年間、映画『レット・イット・ビー』のイメージに捕らわれ、解散の危機の始まりとして捉えられていたゲット・バック・セッションですが、はたして真実は? 間もなくアップル・コアの地下室に閉じ込められていた真実の扉が開くこととなります。