国内外で幅広く活躍する太鼓奏者の
林英哲が、ソロ活動40周年を記念した特別公演〈「祝歳の響宴」-絶世の未来へ〉を2022年2月4日(金)に東京・サントリーホールで開催します。横笛奏者で人間国宝の
藤舎名生、邦楽囃子方の藤舎呂悦、ジャズ・ピアニストの
山下洋輔、舞踏家で俳優の
麿赤兒をゲストに迎えるほか、林英哲の音楽に共鳴して集まった弟子たち「英哲風雲の会」を従えた公演です。
当日の演目は、ゲストを交えた「海はかうかうと空に鳴り─祝歳の響宴」、英哲風雲の会との「モノクローム」、劇鼓「レオナール われに羽賜べ」などを予定。
林は2021年に演奏活動50周年を記念した全編独奏の公演をサントリーホールで開催。ソロ活動40周年を記念した特別公演を行なう2022年2月に、林は古希を迎えます。
[ご挨拶]人生の70年を迎え、ご縁のあるゲストの皆様、弟子たちと共にコンサートを開催させていただく運びとなりました。前回は、私一人きりで二時間ちかく独奏する、というソロでの第一章、1年後の今回は多彩なゲストを交えての第二章、という、足かけ二年のコンサートです。
ゲストの皆様は、19歳の時から指導を受けた笛方の藤舎名生先生、囃子方の藤舎呂悦先生、ソロ活動最初期からのお付き合いの山下洋輔さん、最初のコンサートから共演の舞踏家の麿赤兒さん、という私にとっての言わば恩人の方々です。
「海はかうかうと空に鳴り」のタイトルは萩原朔太郎の詩「仏陀」の一節から借りたものです。「たえがたくさびしい荒野の涯」から、一人歩みを始めた私の、届くかどうかわからないこの音を、どうか聞いて欲しい、という心ですが、今回はこのような豪華なゲストとの共演ですから、祝祭的な心でやらせていただきます。
「英哲風雲の会」はいつの間にか増えた私の弟子たちですが、今や私の歩みをしっかり受け止めて共に歩んでくれる、最強の打ち手に育ちました。現在の日本の太鼓アンサンブルの中で、類のない最高レベルの表現を、彼らとともにお届けしたいと思っております。
「古希」と言われても、私はこれまで年齢を気にすることなく歩んで来たので、内心このようなコンサートは大げさにも思いますが、しかし当然もう若くはないので、元気な姿でいられるよう精進しつつ、多くの皆様のご来場をお待ちしております。――林英哲Photo by Makoto Ebi