1月23日に東京・duo MUSIC EXCHANGEにて、〈武藤彩未 Presents Live 2022 “Call”〉が開催されました。
武藤彩未は昭和歌謡が大好きで、80年代の楽曲と新しいものを混ぜた“レトロポップ”をコンセプトにしていますが、対バン相手である
DENIMSも“古い物好きだけど新しいことをしたい。大人だけど子供のように。お洒落だけど泥臭い。”をコンセプトにしていることから、今回は対バンが実現しました。
[ライヴ・レポート] ステージ上の電話にスポットライトが当たると、コール音が鳴り響いた。そして、登場してきたのはDENIMS。彼らは、大阪府堺市出身の釜中健伍(Gt&Vo)、岡本悠亮(Gt)、土井徳人(Ba)、江山真司(Dr)の4人で結成される。ドラムの力強い音が響き渡り、始まりを告げるのは、「DAME NA OTONA」。2曲目「Cry baby」では、1曲目の勢いを加速させお客さんを盛り上げていく。会場からは手拍子が始まり、一体感が生まれた。照明が青くなりはじめ、ムードのある音色へと変化した。会場がしっとりとした夜の雰囲気へと様変わり「ゆるりゆらり」。前曲のしっとりとした楽曲の雰囲気を引き継ぎながらも、軽やかなテンポで始まった、リリースしたばかりの新曲「AIWO」。「そばにいてほしい」はギターを振り上げ、呼吸を合わせてスタートする。会場とラストに向け、さらに一体感が生まれた。
釜中健伍(Gt&Vo)の「最後の2曲は、激し目なんですけど良いでしょうか?」という問いかけに大きな拍手で応える会場。その言葉通り、勢いを止めず始まった「INCREDIBLE」。セッションの盛り上がりからギターの2人の音色へと移り、さらに会場を沸かし、ボルテージが最高潮に。ラストは、「わかってるでしょ」。アップテンポで、会場からはリズムに合わせた大きな手拍子が起こる。釜中健伍(Gt&Vo)と土井徳人(Ba)は向き合い、お互い楽器をかき鳴らし、岡本悠亮(Gt)はステージ前で会場を沸かす。全ての音色が同時に鳴り終わり、「ありがとうございました。みなさん体調に気をつけて。」と退場してからも大拍手は止まらなかった。
DENIMSのライブで温まった会場の空気をそのまま引き継ぎ、温かい拍手を受けて登場した武藤彩未。鳴り響くイントロからそのままリズムにのり、手拍子が起こった「夢みちゃうよ」。軽やかで華やかに歌い上げ、彼女らしい女の子の魅力があふれたパフォーマンスだった。ミラーボールが光り輝き、青い照明と共にしっとりと始まった「SHOWER」。空間の雰囲気と歌声でいつの間にか歌声に引き込まれていく場内。
MCでは、DENIMSの印象を「DENIMSさんにしかない温かさ。優しい気持ちになれる、いつどこでも似合う曲だと思います。そんな大好きなDENIMSさんと今日出来たこと嬉しく思っています」と対バンの嬉しさを述べ、会場から大きな拍手が起こった。「tsubaki」は、途中武藤にスポットライトが照らされ、彼女の歌声だけが響き渡る場面がとても印象的であった。高音が響き渡り、歌詞以上に儚さが伝わってきた。MCでは「悲しいことがあったんです! かまちゅーさん(釜中健伍[Gt&Vo])、おかゆさん(岡本悠亮[Gt])に武藤さんと呼ばれたの。ラジオでは、あだ名で呼び合おうと言ってたのに〜」と話すと会場全体が笑顔に包まれた。
武藤の「ラストに向けて盛り上がっていきましょう!それでは、みなさん立ち上がって…」という言葉を合図に、全員が立ち上がると、次曲では大きな手拍子が自然と沸き起こった。その勢いを止めず、「もっとわがままになってみせたなら」。ドラムのリズムに合わせ、ダンス練習を会場全体で行い、曲中も一体となって大きな手拍子とダンスをすると、会場が武藤の虜になると同時に一体感がうまれた。つづいた「今夜のキスで忘れてほしいの」では、武藤の合図を受け会場全体が手を振る場面も。ボルテージは最高潮になった。MCでは、「対バンで誰かを呼ぶ、そう意味で置いた電話。予定にはなかったけど、使いたくて使ってみちゃいました。大丈夫でした?」とお茶目な姿を見せつつも「今後も対バンを続けていきたい」と真剣な思いを伝えた。ラストは、「雨音」。大きな手拍子からは、終わりの時間を惜しんでいる様子が伺えた。
アンコールは、武藤彩未とDENIMS 釜中健伍(Gt&Vo)のコラボで「ロンリー・チャップリン」を歌い上げる。今夜限りのコラボに曲中も拍手が起こった。「次回からは最初からあだ名でお願いします!」と武藤が話すと「シミュレーションしてたんですけど、恥ずかしくて…」と話す岡本悠亮(Gt)。また、MC中で笑いを起こしたポケモンGOの話を繰り広げ「あと2日で大親友でした!次回は報告できますね」と今後をも期待させるトークを繰り広げた。
コロナ禍で声が出せない中でも、音楽を通じ、手拍子やダンスなどを通してファンとのコミュニケーションを行い、今までにない一体感を生み出した武藤彩未Presents Live 2022 “Call”。大盛況の中この日の公演の幕を降ろした。