指揮者の
アンドリス・ネルソンス(Andris Nelsons)が、
ボストン交響楽団、
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団と
リヒャルト・シュトラウスの主要管弦楽曲を収録するCD7枚組のボックス・セット『リヒャルト・シュトラウス管弦楽作品集』を5月11日(水)に発表します。収録音源はすべて2017年以降に録音したもの。ソリストとして、交響詩『ドン・キホーテ』のチェロ独奏は
ヨーヨー・マ、『ブルレスケ』のピアノ独奏は
ユジャ・ワンがそれぞれ務めています。
今回の録音に参加した二つのオーケストラは、実際にR.シュトラウスが指揮したゆかりのある団体です。ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の指揮台には、1887年からたびたび立ち、1907年には最初の公式客演指揮者に任命されました。1920〜21年には、当時首席指揮者だった
アルトゥール・ニキシュがR.シュトラウスの交響詩全9曲のツィクルスを敢行。それ以降、R.シュトラウスの作品を演奏する伝統があります。また、ボストン交響楽団とR.シュトラウスは1904年に大規模なアメリカ・ツアーを敢行。R.シュトラウス「世界で最も偉大なオーケストラのひとつと素晴らしいコンサートを指揮した」とボストン交響楽団を讃えました。ネルソンスはこの二つのオーケストラを緊密に結びつける“提携”を2018年から行なっています。それは定期的な演奏者の交流、共同委嘱、ツアー・プロジェクトやプログラミングの調整にまで及び、この録音プロジェクトもその提携の実りのひとつです。
ネルソンスは「ボストン交響楽団とゲヴァントハウス管弦楽団の提携は、私にとって非常に思い入れのあるものです。それぞれ独自の伝統と音世界を体現している両団体が、この交流に熱意をもって取り組んでいることに私は大変感謝しています。このようなパートナーシップと友情は音楽界では珍しいことで、リヒャルト・シュトラウス作品の録音と演奏は、私にとって夢のようなことです」とコメントしています。
Photo by Marco Borggreve